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2019/03/06(水) 17:00

「週刊住宅」地所ホームの記事が圧勝 不可解「住宅新報」野村不も東急不も触れず

投稿者:  牧田司

 いつものように、今週号の業界紙について。昨日書いた記事の一部は削除する。頭に血が上ったものだから、馬鹿なことを書いてしまった。関係者にはお詫びいたします。

 3月4日付「週刊住宅」。完勝したのは三菱地所ホームの記事だ。これには小生も完敗。先週会見が行われた「エアロテック」の記事だけでなく、ハウジングライター・藤原利彦氏による加藤博文社長のインタビュー記事とセットになっており、お互いの記事が補強しあい、相乗効果を生んでいる。同社の名物広報マン・横須賀直人氏の「大きく扱っていただきたい」という前口上に見事に応えている。

 同紙の長谷工コーポレーションの賃貸「文京白山」の記事もいい。相場の2割増しとは驚いた。小生も高いと思い利回りを計算し、なるほどと得心もした。都心部での賃貸はこれから分譲、ホテルとも戦えることを示した。

 アスコットのコンパクトマンションの記事もあった。デザイン性の高いマンションを供給してきた会社だ。どのようなものか、小生も取材させていただこう。

 3月5日付「住宅新報」。1面トップは「MaaS(マース)」。何のことやら全く分からないのでコメントのしようがない。

 いいのは、旭化成ホームズ「アトラス品川中延」の記事。木密地域の不燃化特区事業がよくまとめられている。不満を言えば、事業性にも触れるべきだった。記事には価格のことが全く触れられておらず、最後に「123戸を分譲し(これまたいつからか書かれていない)、ほぼ販売済み」としかなっていない。これでは画竜点睛を欠く。当事者や業界関係者がもっとも気になるのはいくらで分譲したら売れるか売れないかだ。

 記事はラブレターのようなものだ。小生のラブレターに当時18の彼女は感涙し、お互いが恋に落ちた。結局は小生が病葉のように捨てられ、立ち直るのに4年かかったが…。

 もう一つ、記事には「このほど竣工」とある。リリースには「2月末に竣工する」とあるではないか。なぜリリース通りに「2月末竣工」と書かないのか。「このほど」は何の意図があるのか。あのセザールがマンションの竣工時期を延ばした(あり得ない)ことをきっかけに破綻の道を突き進んだのをご存じないか。

 不可解なのは、先週見学会が行われた、つまり今週号に掲載されていいはずの野村不動産の分譲マンション「武蔵小金井」と、東急不動産の学生レジデンス「赤羽志茂」がどこを探しても見当たらないことだ。

 いったい、これはどういうことか。「品川中延」と釣り合いがまったく取れていないではないか。記事は鮮度が命だ。来週あたりにまた「このほど」と書くのか。10月に予定されている消費増税は、3月末までに契約すれば8%で済む。4月以降だとおそらく10%になる。マンションの建物価格を4,000万円とすると、80万円の差だ。あらゆる法律行為は「このほど」では通用しない。読者と主催者を愚弄するのもいい加減にしろといいたいし、何よりもそんないい加減な記事を書いていたら自分をダメにする。記事は自分の分身でもあるはずだ。

 いや、前言は言い過ぎ。記者の皆さんはそんな意図はないはず。どうしてそのようなことが起きるのか。多分、他の領分(紙面・分野・担当)を侵さないという旧弊ではあるがそれが72年の伝統という美意識が背景にあり、外で暴風が吹き荒れようと我関せず、いや、戦々恐々かもしれないが、暗い船倉でひとり安酒に酔いしれているからだと思う。もうダッチロールから抜け出すべくダッチアカウント(上も下もなくお互い助け合う共助)すべきではないか。

 ほかの管理、賃貸、暮らしなどの紙面はよくできていると思う。同紙の読者(主に中小、地場業者)向けの取材をきちんとやっているのだろう。

 Hさんへ。貴殿は毎日が「春風」の気分だろう。ご同慶の至りだ。しかし、「賃貸は春風に乗って」はない。あのレオパレスの入居者のことを忘れたか。そして、劣悪な居住環境の住宅に住まわざるを得ない圧倒的多数の賃貸居住者のことを考えたら、そんなノー天気なことなど書けないはずだ。少なくともまだ東京には春一番は吹いていない。「風邪」など召されないように。 

 居酒屋紹介。小生は京王線なので笹塚「千歳鶴」に今度行こうと思ったが、もうない? 女将はいくつ? 飲まないのに飲んだ気分に浸る、これはフェイクではないか。酒代も底をついたか。それとも追憶の中でしか生きられなくなったか。心配だ。

 

 

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