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2019/03/11(月) 12:04

開発用地は枯渇 地域活性化に方向転換 小田急不動産 「栗平」にコミュニティ施設開業

投稿者:  牧田司

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「CAFÉ &SPACE L.D.K.」エントランス

 小田急不動産は3月14日(木)、小田急多摩線栗平駅前のコミュニティ施設「CAFÉ &SPACE L.D.K.」を開業する。これまでは住宅供給の拠点だったものから、地域活動の活性化に寄与する空間に転換する。

 施設は、小田急多摩線栗平駅北口から徒歩1分、川崎市麻生区栗平2丁目に位置する「小田急マルシェ栗平」の2階部分。カフェ、レンタルスペース、ワークスペースからなる面積約208㎡。企画・運営は小田急不動産・WAT。

 カフェでは、地域の食材を使用し、手作りの食事、季節のフルーツタルトやパンケーキ、プリン、ドリンクなどを提供する。座席数は36席。

 レンタルスペースは、間仕切りによって3つのスペースに分けることができ、最大76㎡(着席48名)。1室はキッチン付き。ワークスペースは4月下旬開業の予定。

 開業に先立つ8日、竣工内覧会を行い、同社・金子一郎社長は、「1974年に小田急多摩線を開業して以来、多くの住宅を供給してきたが、開発用地は枯渇している。今後はリノベ再販などストックの流動性を高める仕掛けを構築し、地盤沈下しつつあるエリアの活性化に取り組み、コミュニティの核となる機能を設けることで、多世代交流型の街づくりを進める」などと語った。

 施設は、5月にオープンする予定の黒川駅前のシェアオフィスとともに「平成30年度スマートウェルネス住宅等推進モデル事業」に選定されている。施設には神奈川県産材のスギを多用している。

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左から経営企画部経営企画グループサブリーダー・石川敦己氏、金子社長、同部顧客開発・IT推進グループ上席チーフ・菊地友佳氏

◇       ◆     ◇

 若い方はご存じないかもしれないが、小田急多摩線の新百合ヶ丘-五月台-栗平-黒川-はるひ野で同社は約2,300戸ものマンション・戸建てを分譲してきた。バブル期には沿線のマンション坪単価は300万円を突破(新百合ヶ丘)し、戸建ては1億円を超えた。それでも飛ぶように売れた。

 昭和57年に竣工したRC2階建ての記念碑的な「栗平タウンハウス」の話をしたら、関係者は「生まれていなかった」という方ばかりだった。

 しかし、金子社長も「開発用地は枯渇した」と話したように、今後の新規分譲はまずないはずだ。(沿線の町田、八王子、相模原市には調整区域や山林を電鉄が所有しているかもしれないが)わが京王電鉄もそうだが、これからどのような事業で活路を見出すのか。

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コミュニティカフェ

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コミュニティカフェ(神奈川県産材スギなどの面材が美しい)

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◇       ◆     ◇

 記者は乗ったことがないが、小田急多摩センター-新宿は最速33分で370円だ。ダイヤ改正のたびに速くなっている。

 一方の京王相模原線は同区間で最速39分、319円なので、51円安いが速さでは6分も負ける。時給を1,500円とすると6分は150円の価値があるということになる。ヨーイドンで走ったら皆さんはどちらを選ぶか。試しに社内のスタッフに電車名を伏せて聞いた。記者と同じ高齢者は京王を選んだ。仕事ができる30歳代の女性はためらいなく小田急を選んだ。

 おっと、記者は京王ファンだ。こんなことを書くと、また京王は小田急に客を奪われるか…。小田急が喫煙ブースを設けたら小田急に乗り換えるが、絶対ないはずだし、仕事ができる人は小田急で、そうでない人は京王-そんな事態にもならないと思うが…。

 

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コミュニティカフェ

 

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