積水ハウスは7月2日、豊橋市の大規模複合開発「ミラまち」内で分譲中の「コモンステージ ミラまち」で、電力スマートメーターの通信技術を活用した電気・ガス・水道共同での自動検針を2019年10月から全国で初めて実用導入すると発表した。
豊橋市、第一環境、中部電力及び中部ガスが、電力スマートメーターの通信技術を利用した水道・電気・都市ガス共同自動検針の実施に合意したもの。
「ミラまち」は総開発面積約27万㎡の開発エリアに約400区画の戸建住宅と、商業施設・業務施設を設けるまちづくりプロジェクト。
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記者は以前から電気・ガス・水道代の検針を一度にできないかずっと思っていた。他の地域は分からないが、多摩市では電気代とガス代は月に1度、水道代は2カ月に一度、使用量と料金が書かれた紙が郵便ポストあるいは新聞受けに入れられている。
その検針に係る費用は馬鹿にならないと思ったので調べてみた。東京都水道局はホームページで「水道メータの検針から料金の請求、お支払い関係などに必要となる経費は、23区で年間約156億円必要となっております。(平成15年度)この金額は水道事業全体の約8%となっており、内訳は次のとおり」とし、検針や料金算定、料金に対する問い合わせに係る費用は39%としている。つまり、156×39%=60.8億円が人的検針などにかかる費用とみられる。
そのままの経費が減るのか、水道局に問い合わせたら、担当者は「自動検針にする場合のシステム変更・維持管理にも費用が掛かるので、自動検針に切り替えたら人的検針の費用がそのまま減るわけではない。逆に費用増ということもありうる」という回答だった。
同じ質問を東京ガスにもしたら、「自動検針については実験・準備を行っている段階で、いつ実施すかなどは未定」(広報)としている。
さて、どうなるのか。そのうちに新聞やNHKの受信料の集金人はなくなるかもしれない。ヤクルトや牛乳はどうなっているのか。