伊藤忠都市開発(事業比率60%)と東京建物(同40%)が分譲中の「クレヴィア上野池之端」のモデルルームを見学した。8月2日に第1期(23戸)を分譲開始したばかりだが、すでに20戸に申し込みが入るなど好調なスタートを切った。モデルルームの出来が出色だ。
物件は、東京メトロ千代田線根津駅から徒歩6分、JR上野駅から徒歩11分、台東区池之端2丁目に位置する18階建て62戸。専有面積は56.98〜108.84㎡。第1期(23戸)の価格は6,450万〜20,690万円、坪単価は440万円。竣工予定は2021年2月下旬。設計・監理はIAO竹田設計。施工はイチケン。
同社によると、今年2月末にホームページを開設以来、約800件の反響があり、モデルルーム来場者は約160組。
角住戸率100%、約7.2m~約9.4mのワイドスパンに加え、キッチン位置の変更や大空間の1LDKへの間取り変更できるメニュープランが人気となり、8月9日現在、第1期23戸のうち20戸に申し込みが入っている。
建物はクラシック・モダンをテーマに天然石・レンガをふんだんに用いたファサードとし、主な基本性能・設備仕様はディスポーザー、食洗機、グローエ水栓、吊戸棚、スロップシンクなど。
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暑さが酷く、人間ビーフジャーキーになるのではないかと恐れたので、現地は見ていない。しかし、このエリアのマンションは、北から大京「サ・ライオンズ上野の森」(2008年竣工、212戸)、サンウッド・東急不・東建「ルネサンスタワー上野池之端」(2005年竣工、308戸)、三井不動産レジデンシャル「パークタワー上野池之端」(2010年竣工、175戸)、東京建物「ブリリアタワー上野池之端」(2019年竣工、361戸)を取材しているのでよく分かる。他にNTT都市開発「ウェリス上野池之端」(201年竣工、78戸)もあるが、こちらは取材していない。
とくに、三井レジの物件は、従前は著名な建築家・菊竹清訓が設計したホテル「HOTEL COSIMA」だったので、記者は2度ほど宿泊している。ファサードは奇抜だったが、借景が素晴らしかった。
伊藤忠都市開発の物件は、三井レジの物件の北側に立地。細長い敷地形状を生かし、「上野の杜」と「東大の杜」ビューをそれぞれ2戸ずつに配置した内廊下方式の1フロア4戸構成。スパンは前者が8.9mと9.4m、後者が7.2mと7.9m。
モデルルームは70㎡タイプで、廊下面積を圧縮するとともにエントランス側にトイレ、バス、洗面室を集約し、バルコニー側全面に「上野の杜」が眺望できるようにしている提案が圧巻だ。販売担当者が「来場者の皆さんは一様に〝凄くいい〟と感嘆の声を上げられる」と話したのも頷ける。
同社の最近の物件で印象に残っているのは「文京関口」「碑文谷」のモデルルームだが、今回の物件はそれらを上回る。