三井不動産と三井不動産ホテルマネジメントは9月26日、銀座エリアで4施設目となる「三井 ガーデンホテル銀座五丁目」を開業する。開業に先立つ17日、プレス内覧会を行った。
同ホテルは、東京メトロ銀座駅から徒歩4分(東銀座駅から徒歩1分)に位置する15階建て338室。客室面積は約17~34㎡(103室あるメインのツインは24㎡)。ルームチャージは約3.2万~6.5万円。
歌舞伎座や新橋演舞場に近接していることから、館内一部のアートは松竹の監修の下、日本の伝統芸能である「歌舞伎」をモチーフに、最先端の「粋な空間」を表現している。同社グループが運営する銀座エリアの施設では初めて大浴場を設置したのも特徴の一つ。
今回のホテル開業により、同社グループのホテルは全国で29施設目で、銀座エリアでは4施設目となり、4施設で客室数は1,000室を超える。
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同社のホテルは先月に「三井ガーデンホテル京都駅前」を取材し、体験宿泊もしたばかりだ。
その記事も参照していただきたいのだが、もっとも目を引いたのは1階のフロント・ラウンジ空間だ。「京都駅前」では組子デザインが最高に素晴らしかったが、今回は「朱」をテーマにしたフロント正面のきものデザイナー・斉藤上太郎氏が制作したアートが存在感を示している。
業務用「花王レアーナ」シャンプーも浴室にあった。これも褒めたいのだが、使用した者でないと分からないだろう。
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今回のホテルの斜向かいには、サンケイビルが開発を担当する日本初進出のマリオット・インターナショナルの〝ALOFT(アロフト)〟ブランドのセレクトサービスホテル「ALOFT TOKYO GINZA(アロフト東京銀座)」(客室数206室)が2020年春に開業する。
その近接地では、東武鉄道が所有する土地に、これまたマリオット・インターナショナルが運営するアジア初のライフスタイルホテル「ACホテル・バイ・マリオット東京銀座」(客室数296室)が2020年夏に開業する。「ACホテル」の隣接は既存の「コートヤード・マリオット銀座東武ホテル」(客室数206室)がある。
さらにその先の銀座8丁目には「三井ガーデンホテル銀座プレミア」(客室数361室)があり、また、手前には東銀座駅すぐの「ミレニアム 三井ガーデンホテル東京」(客室数329室)もある。
今回のホテルと合わせ1,736室にも上る。これだけかと思ったら、今回のホテルの隣接地では鹿島建設が15階建て延べ床面積約8,170㎡のホテルを計画している。同社は「どこが運営するかも含め現段階では公表できないが、客室数は100室を超える。近接ホテルに負けないものを目指す」としている。
それぞれのホテルは徒歩5分圏内だ。単体ではわが国最大の2.311室の「アパホテル&リゾート〈横浜ベイタワー〉」があるが、それに匹敵する規模となる。コンセプトは異なるのだろうが、他人事ながら心配になってくる。大丈夫か。
いっそのこと、ホテルが面する「日比谷通り」を「ホテル銀座通り」に変更したらどうか。