三井不動産は9月27日、「コレド室町日本橋1、2、3」続く新たな商業施設「コレド室町テラス」を開業し、同社・菰田正信社長やキーテナントの「誠品生活」股份有限公司 董事長・吳旻潔(マーシー・ウー)氏などが参加してオープニングセレモニーを行った。
菰田社長は、「当社は〝残しながら 蘇らせながら 創っていく〟というコンセプトのもと、伝統と革新の融合した日本橋らしい街の再生に取り組んでいる。『コレド室町テラス』は、『コレド室町日本橋1,2、3』に続く第4の新たな商業施設として開業する。住む人、働く人、訪れる人が集い憩い、交流し平日も休日も昼夜を問わず賑わう街づくりを目指し、日本橋の地にふさわしいモノ・コト・食を提供する全31のテナントを日本全国から世界から誘致した。核テナントの誠品生活様には歴史や文化など、この街固有の魅力を生かし、われわれの街づくりの精神に共感していただき、独自の視点で日本橋を表現していただいた。大変魅力あふれる店舗を作っていただいた。これからもパートナーとともに多様性あふれる賑わいづくりを進めていく。お客さまにはぜひ日本橋の新しい顔となる『コレド室町テラス』で価値ある時間を過ごしていただきたい」と挨拶した。
吳氏は、「2年前、誠品の創業者の父と一緒に菰田社長とお会いしたとき、〝残しながら 蘇らせながら 創っていく〟というコンセプトに深く心を揺り動かされた。多様な人たちが集える、日台の文化が行きかう場として、文化の香りが漂う温かい店舗づくりを進めてきた」と語った。
テープカット 左から日本橋室町三丁目地区市街地再開発組合理事長・田中廣氏、菰田氏、吳氏、三井不動産商業マネジメント代表取締役社長・青柳雄久氏
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さすが日本橋だ。10時の開業と同時に待ちわびた人が特売品を目指し、我先と髪を振り乱し、肘を突っぱね、奇声を発しながら店舗内になだれ込むことを期待していた記者は肩透かしを食らった。仕事があるのかないのか、さぼったのか、専業主婦なのか退役サラリーマンなのかよく分からないが、数百人(1000人いたかも)の人が行儀よく入っていった。何人かに話を聞いた。
「誠品生活日本橋」の誠品書店 日台交流コーナーを訪れた43歳の出版会社の社員は、「台湾は日本と異なり、本屋の地べたに座って本を読む。その雰囲気をどう出すのか興味がある。これから半年、1年かけて様々なイベントや展示を行うのだろう。そのエネルギーが日本の(低迷する)出版社や本屋の起爆剤になることを期待している」と、今後の店舗展開に興味を示した。
9カ月のお子さんをバギーに乗せた30代の女性は「日本橋浜町から散歩がてら20~30分かけて来ました。お目当て? とくにありません」、4カ月のお子さんをバギーに乗せた30代の女性は「北海道の白い恋人のカフェがあると聞いたので」、新浦安に住む定年間際の60代の夫婦は「金曜日は仕事が休み。数日前に新しい店舗が開業するとテレビで報じていたので来てみた」、文京区に住む20代の女性二人は「クリームパンなど1,000円くらいの買い物をした」とそれぞれ話した。
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記者は、この前も記事にした地階の「魚盛」でわが三重の名酒「而今」を注文した。90ccで480円。店長の方に覚えていただいていたらしく、「おまけ」で升からから溢れそうなくらい注いでいただき、「これは料理長から」と富山・氷見の獲れたてのタイと近大生本マグロ、炙りマグロの3点盛を頂いた。
酒は好みがあるが、「而今」はいかにも日本酒らしい麹の香りが高く、通好みだ。飲み屋やすし屋のマグロは水っぽいし、炙りはガスバーナーの匂いがすることもあるのであまり食べないが、ここのマグロは本物のマグロで、炙りマグロはマグロと思えぬほど脂が乗っていた。