大成有楽不動産が他社と足並みを揃えそうな「オーベルアーバンツ銀座築地」を見学した。道路を挟んですぐ北側は大和ハウス工業「プレミスト東銀座築地Edge Court」、南側はコスモスイニシア「イニシア築地レジデンス」。挟撃を受ける形だが、現段階ではその気配はなく、win-winのめでたしめでたしを目論んでいるようだ。
物件は、東京メトロ日比谷線築地駅から徒歩5分、中央区築地7丁目の商業地域に位置する12階建て55戸。専有面積は41.32~57.39㎡、価格は未定だが坪単価は440~450万円くらいになる模様。竣工予定は2021年1月下旬。設計・監理はアーバンライフ建築事務所。施工は新日本建設。
現地は、幅員約10mの南側道路と幅員約5mの北側道路に接道。建物は内廊下方式を採用。住戸は2階からで、1フロア南向き3戸と北向き2戸の5戸構成。50㎡台の2LDKが中心というのも特徴の一つ(1スパン41㎡1LDKあり)。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2450mm、ディスポーザー、食洗機、幅広フィオレストーンキッチン天板、食器棚、ミストサウナ、Low-Eガラス、室内物干し、エアコン全居室設置など。
同社マンション事業本部マンション事業部事業室(第二)係長・庄司憲史氏は「デザインにこだわり、20ポイントを限度に、細かいところまでグレードアップが無償で行えるようにした。各社それぞれ特色があるが、価格的にはほぼ横並びになるのではないか」と話した。
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同社のマンションは先月、素晴らしい「グランツオーベル中野」を見学したのだが、この際、その比較は行わないが、今回の物件は〝孫の手〟のように細かいところにまで手が届く配慮・工夫を凝らしている。
建物基壇部にはレンガ調せっき質タイルを手張りするのを筆頭に、食器棚を標準装備とし、ポイント制を採用することでそれを家電収納タイプに変更し、ピクチャーレールを設置したり食洗機を収納に変更できたりできるようにし、浴室にキャンドル照明を設置することなどを可能にしている。
キッチンカウンターもそうだ。幅は2150mmなので2LDKとしては普通だろうが、幅は100mmとしカウンターバーや忙しいときなどのダイニングテーブルのような使い方もできるようにしている。アクセントクロスにはデザイン性の高いクロスを用意しているのも目を引いた。
57㎡のモデルルームは、2LDKを1LDKに変更したもので、約19.1畳大のLDKとしているのがいい。居室には物干し金物を設置している。
庄司氏は余裕しゃくしゃくに見えたが…内心をそのまま吐露したのか、それとも戦々恐々の心奥を悟られまいと虚勢を張ったのかまでは読めなかった。