野村不動産は11月16日、同社が企画監修・設計監修を行い、グループ会社のNREG東芝不動産が運営する「みゆき通り」「と外堀通り」が交差する銀座の一等地に商業施設GEMSシリーズ13棟目の「GICROS GINZA GEMS」(ジクロスギンザジェムズ)をオープンする。開業に先立つ12日、メディア試食会を行った。
物件は、東京メトロ銀座駅から徒歩2分、中央区銀座六丁目に位置する敷地面積約276㎡、鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造)地下3階、地上11階建て延べ床面積約841㎡。
建物外観に立地特性にふさわしい市松模様を採用。キービジュアルも市松模様をベースに展開していく。
低層階(地下1階~2階)には物販店舗の旗艦店、空中階(3階~11階)には世界初出店を含む飲食店舗が入居する。
野村不動産は、GEMSシリーズの開発を年間4棟前後のペースで進め、2028年までに40棟の開発を目指している。
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他の取材があり、記者が駆け付けたのはイベント終了30分前。同業者の後について最初に入ったのが5階の米沢牛が売りの「上杉 銀座本店」だった。店舗を見るだけにしようと思ったら、スタッフと店を経営するエヌディエス代表取締役・情野薫氏から米沢牛とサラダ、赤ワインを勧められ、しばし歓談。
記者は肉をあまり食べないが、なにせ本場松坂牛の三重県出身(地元の人間は臓物のなぜそう呼ぶのか分からないが〝とんちゃん〟をよく食べた)だし、米沢は個人的にも縁ある場所で、米沢牛の美味しいのはよく知っている。
そして何よりも店の名称にも採用されているように、山形は米沢藩主・上杉鷹山を生んだ地だ。記者は政治家や経営者をよく知らないが、童門冬二氏の小説「上杉鷹山」(集英社)を読んだ限りでは近現代のもっともすぐれた政治家&経営者のような気がする。さらにまた、山形県は土門拳、藤沢周平、井上ひさし、丸谷才一など著名な作家・芸術家を輩出しており、好きな県の一つだ。
「上杉 銀座本店」には、専用の化粧室付きの10人くらいが利用できる壁全面が大谷石で張り巡らされた個室もある。客単価は1~数万円とみた。
他の店は、7階の焼き肉店「山科」を少しのぞいただけだが、帝国ホテルのレストランとも競える客単価の高い店が揃っているようだ。「肉屋田中」のおまかせコースは35,000円とか。