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2019/11/19(火) 13:41

企業版ふるさと納税分科会 33自治体&28企業 双方で約90名が参加

投稿者:  牧田司

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地方創生SDGs官民連携プラットホーム・企業版ふるさと納税分科会(シティラボ東京で)

 内閣府が主催する地方創生SDGs官民連携プラットホーム・企業版ふるさと納税分科会(第4回)か11月15日行われ、全国33の地方自治体と28の企業双方で約90名が参加。自治体によるプレゼンテーションや個別相談会・意見交換会、名刺交換会などで盛り上がった。

 同プラットホームは、SDGs17の目標のうち「11 住み続けられるまちづくり」は地方創生と深く関連し、企業版ふるさと納税は「17 パートナーシップで目標を達成しよう」に通じるものであり、地方公共団体が実施するSDGs関連事業に企業版ふるさと納税を活用し双方がwin-winの関係を構築するのが目的。

◇       ◆     ◇

 平成28年(2016年)の税制改正で創設された企業版ふるさと納税制度は、国が認定した地方公共団体の地方創生プロジェクトに対して企業が寄付を行った場合、寄付額の3割を法人関係税から税額控除し、通常の損金算入による軽減効果(寄付額の約3割)と合わせ最大で寄付額の約6割が軽減されるというものだ。

 これまでの実績を見ると、平成28年度の寄付件数517件、寄付額747百万円だったのが、平成30年度では寄付件数は1,359件、寄付額は3,475百万円とそれぞれ大幅に増加している。

 実績を都道府県別にみると、もっとも寄付件数が多いのは鹿児島県で255件、206件の岡山県、長野県の191件が続く。寄付額の最多は北海道の618百万円で、茨城県の547百万円、青森県の501百万円の順。寄付件数の最少は沖縄県の1件で、額の最少も沖縄県で20万円。

 寄付額のもっとも多い企業は、平成28年度はニトリホールディングスの約6,163万円(北海道夕張市)、平成29年度はツルハの1億7,000万円(福島県)、平成30年度はCygamesの約4億円(佐賀県鳥栖市)。

◇       ◆     ◇

 この実績が多いのか少ないのか、見方は人それぞれだろうが、所得税・住民税の控除が受けられ、返礼品ももらえるふるさと納税の平成30年度実績は約5,127億円(対前年度比1.4倍)、約2,322万件(同1.34倍)だ。これと単純比較はできないにしろ、企業版ふるさと納税も飛躍的に増大することを期待している。

 各地の街づくりを取材して自治体主導ではうまくいかないことを実感しているからで、この日のプレゼンでも「企業の支援がないと(自治体主導では)どうにもならない」(福島県)「一般財源はゼロ。民主導」(大阪府)「(企業と)一緒に取り組みたい。熱意が欲しい」(北海道恵庭市)などの声が聞かれた。

 プレゼンは時間の制約があったためか10自治体しかなかったが、記者が一票を投じるなら鹿児島県日置市の「ごみの減量・子育て支援」の取り組みだ。詳細は内閣府のホームページでも公表されているはずなので省略するが、〝税金を燃やさない〟というスローガンがいい。セコムやALSOK、ホーチキなどが寄付すれば大きな宣伝効果が期待できるし、わが故郷・三重県のカメヤマローソクも乗ってはどうか。

 大分県杵築市の「貧困・孤立の連鎖に陥りやすい若者の社会進出支援モデルの構築」には胸を打たれた。

 住宅・不動産業界では、三菱地所は岡山県真庭市に寄付すると聞いている。

 

 

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