日鉄興和不動産が12月に分譲する「リビオレゾン月島ステーションプレミア」を見学した。月島駅から徒歩2分で坪単価は400万円台の前半。コンパクトではあるが専有面積を40㎡以上確保することで差別化を図り、周辺の高単価コンパクト需要を吸収しようという戦略と見た。
物件は、東京メトロ有楽町線、都営大江戸線月島駅から徒歩2分、中央区佃2丁目に位置する13階建て全79戸(非分譲住戸6戸含む)。専有面積は40.39~65.23㎡、予定価格は4,400万円台(1LK)~8,300万円台(3LDK)、坪単価は400万円台の前半になる模様。設計・監理はT設計工房。竣工予定は2020年11月下旬。施工は新日本建設。販売代理は伊藤忠ハウジング。
現地の用途地域は商業地域(一部第2種住居地域)で、敷地東側は幅員36mの清澄通りに面し、南側と西側はそれぞれ約2.7mの公道に接道。道路を挟んだ西-北-東側は2~3階建ての土地が細分化された木造住宅など。
住戸は2階以上で、1フロア5~6戸構成。内廊下方式を採用。清澄通りに面した南東向き住戸は45㎡・45㎡・55㎡、北西向きは45㎡・45㎡・55㎡が中心。もっとも広い65㎡は上層階の1戸のみ。
主な基本性能・設備仕様は、直床、食洗機、フィオレストーン天板、ミストサウナ、キッチン床下収納、Low-Eガラス(コーナーサッシのみ)など。
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このところ、「築地」と「上野」のコンパクト中心のマンションを6物件見学している。トータルで約600戸だ。坪単価は軒並み400万円以上で、中心は450万円。10坪(33㎡)でもグロスは4,500万円だ。
もちろん、このほか都心部では数十棟のコンパクトが分譲されている。どこかが割を食うのは必至だ。
「月島」は、他のエリアと比べると単価相場はやや低く、劣勢は否めないと思っていたが、この物件に限ってはそうではない。「築地」などの〝狭くて高い〟コンパクトに飽き足りない単身者やDINKSの需要を取り込もうとする、相場の低さを逆手に取った戦略がありありだ。
専有面積も最低で40㎡を確保して2LDKとするとともに間口も5.1mと広い。この戦略が奏功するかどうかだが、45~55㎡の2LDK(41戸)は、子どもが生まれても何とか3人で暮らせる。「築地」とは単価差にして約50万円。さて勝敗は…。