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2020/01/04(土) 11:41

年頭所感 ハコやモノの枠を超えて 東急不動産HD社長 大隈郁仁氏

投稿者:  牧田司

2020年度は中期経営計画の最終年度です。世界的に経済の不透明感が増し、国内では2019年の消費税増税の影響などもあり、国内経済の景況感全体は楽観視できない部分もありますが、不動産業界においては低金利の継続、住宅ローン減税等の政策的支援などに支えられ、都市中心部の利便性の高い地域を中心に住宅やオフィス、ホテルなどの需要は堅調に推移しています。東京オリンピ ック・パラリンピック後の不動産景気を懸念する声もありますが、私はしばらくこの不動産市場の堅調さは続くだろうとみています。

 2019年はかねてより地元の皆様と開発を進めてまいりました渋谷駅周辺での「100年に1度」ともいえる街づくりで一定の成果が上がった年です。まさに2019年は「渋谷の年」でした。3月に「渋谷ソラスタ」、そして10月には「渋谷フクラス」という2つの大型オフィスビルの再開発事業が竣工しました。周辺の地権者の方々などと共同事業で当社の資産をバリューアップすることができました。そして12月には若者の街とされる渋谷にあえて成熟した大人をターゲットにした商業施設「東急プラザ渋谷」を開業いたしました。今後も当社の重点地域である「広域渋谷圏」への継続的な投資を進めるなど、グローバル都市“TOKYO”の魅力向上を実現して参ります。

 さらに2020年には広域渋谷圏のほか、臨海部にある東京・竹芝で進める大型開発「東京ポートシティ竹芝」の竣工・開発を予定しております。ここでは当社として過去最大規模となるオフィスビルにはソフトバンクグループの入居が決まるなど、竣工を前に全フロアの契約が完了しております。また、住宅事業では「ブランズタワー豊洲」「ブランズタワー大船」など利便性の高い立地での物件開発を進めております。ウェルネス事業ではグループで展開する中長期滞在型ホテルの「東急ステイ」でこれまでの首都圏のほか、金沢や那覇、飛騨高山、函館などインバウンドの動向をにらみ、地方での新店が竣工予定です。そのほかにも太陽光発電や風力発電などの再生エネルギー関連、物流施設、学生専用レジデンスなど様々な事業で竣工を迎える案件が数多くあります。

 東急不動産ホールディングスは2019年8月、渋谷ソラスタに本社とグループの拠点を移し、グループ間のコミュニケーションをより活発にできるような環境や空間を作りました。またサステナブルな成長と企業価値向上を実現するため、事業活動を通じて社会課題の解決に取り組んでおり、世界的に注目度が高まっている「SDGs」にも取り組んでいます。新本社移転を契機に、グループとしての新たなステージ、つまり名実ともに「ハコやモノの枠を超えて、ライフスタイルを創造・提案する企業グループを目指すステージ」を加速・強化する時だと考えております。2020年度、さらにその先のポスト2020年度以降という長期的視点でも更なる飛躍につながるよう、グループの総力を挙げて邁進していきたいと考えております。本年も東急不動産ホールディングスをよろしくお願いします。

 

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