ナイスは1月24日、ナイスパートナー会連合会と合同の「経営方針発表会」を開催した。恒例だった「新春経済講演会」を一連の事態を受け変更したもので、同社代表取締役社長・杉田理之氏が新生ナイスグループの経営方針を発表したほか、経営共創基盤(IGPI)代表取締役CEO・冨山和彦氏による「デジタル(AI)革命とローカル型企業の明日」と題する講演、情報交換会(懇親会)を行った。
参加者は、会費制だったにもかかわらず従来とほとんど変わらない約1,600名が参加し、「新生ナイス」にエールを送った。
同社は3月31日付ですてきナイスグループ(代表取締役社長・杉田理之氏)に吸収合併され、消滅することが決まっている。
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記者は他の取材があったため、杉田社長の〝決意表明〟は聞けず、懇親会からの参加となった。ただで飲ませてもらう分の〝お返し〟をしないと失礼だと思い、以下の通り「新生すてきナイスグループ」に対するエールの声を拾った。(順不同)
後藤木材(本社:岐阜県岐阜市)代表取締役会長・後藤直剛氏(初代ナイスパートナー会連合会会長) ナイスは木材商社の草分けとして業界を支えてきた。多くのことを教わった。(有価証券虚偽記載は)運が悪かったとしか言いようがない。(他の多くの不祥事と比べて)大きな問題ではない。私利私欲に走ったわけでもない。これを機会にわれわれも盛り上げていきたい
クロダ(本社:長崎県諫早市)取締役会長・黒田隆雄氏(2代目ナイスパートナー会連合会会長) (一連の事態となり)謙虚に取り組んでいる。だからこそこんなに人が集まる。お客さんは逃げていない。売り上げはむしろ伸びている。社員は前の時代と一緒〝愚直なナイス〟を実践している。凄いこと。(創業)70周年、いいですね
平方木材(本社:群馬県前橋市)代表取締役・平方宏氏(現ナイスパートナー会連合会会長) 創業70周年を迎えた新生ナイスを業界が一丸となって応援していく
田村森林組合代表理事組合長・矢吹盛一氏 田村市はいわき市と郡山市のほぼ中間。3.11のときは事務所が倒れるのではないかと思えるほど大きく揺れた。津波だけならまだしも…原発被災は読めなかった…わたしのところの強度が強いのが特徴の〝田村杉〟が福島代表として国立競技場の東ゲートに採用されている(ナイスは国立競技場に採用された47都道府県の木材を全て調達した)
一般社団法人アジアサイエンスカフェ(本部:神奈川県川崎市)会長・小林一氏 アジア人起業家のためのインキュベーションセンターの運営と支援活動を行っている。シェアオフィスを7年間やっている。日本もアジアも木の国です
征矢野建材(本社:長野県松本市)取締役総括本部長・岩垂智昭氏 新生ナイスの今後の展開に大いに期待しています。旧態依然の体制を脱却し、再生へ向け社員共々一丸となって取り組んで頂きたい。弊社もワンチームの一員として、アカマツ、桧、杉、カラマツなど長野県産材の利用・普及に努めていきます