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2020/03/13(金) 18:49

大和ハウスが業界初〝無観客〟記者発表会 新型コロナの影響は否定せず

投稿者:  牧田司

 大和ハウス工業は3月13日、業界初の新型コロナウイルス感染対策の〝無観客〟記者レクチャー会を行い、無人の発表会場から担当者が直近の事業について説明し、あらかじめ用意された質問に答える模様をリアルタイムで動画配信した。効果のほどは不明。

 近く発表される地価公示に関する記事を書くための参考となる情報を報道関係者向けに提供する目的の「記者レクチャー会(2020年公示地価)」がそれで、当初は同社東京本社会議室で行うことになっていたが、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため急きょオンライン動画配信に変更して実施されたもの。約1時間にわたって分譲マンション、分譲戸建て、物流、ホテル事業などについて各担当者が説明し、質問に答えた。

 同社マンション事業推進部営業統括部部長・角田卓也氏は、コロナウイルスの影響についての記者団の質問に「現段階では予測しづらいが、直近の来場者は減少しており、4月以降はたくさんお客さまが来場される都心、大規模、高額などの物件は影響を受けそうだ」などと語った。

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 記者も予めメールで送られてきた説明資料をプリントアウトし、視聴用URLを開き、固唾をのんで会の始まるのを待った。

 午後2時の定刻と同時に発表会は始まり、最初に〝無人〟の記者席を前に角田氏が登壇。説明はやや聴きづらかったが、角田氏は直近のマンション来場者は減少しているが、都心物件は増加しており、コロナウイルスの影響は懸念されるものの、地価の価値は減じておらず、専有部にはテレワークなどの需要に対応するプランが増加するのではないかなどと話した。

 次に登壇したのは同社住宅事業推進部営業統括部分譲住宅グループ部長・本間生志氏。分譲戸建てについて説明し始めたのだが、数分後に「当社としては前例のない反響の多さ」を何度も繰り返した。

 記者は同社の都心部での3階建てを取材しており、〝そんなに好調物件が多いのか〟と感心したのだが、〝…で逢った…で逢った、逢ったらぴったんこ〟と同じように同じフレーズを本間氏が繰り返した。20分以上続いた。これは配信がうまくいっていないことに気が付いた。やむなくURLに再接続したときは最後の担当者の説明が終わっていた。

 いったいどれくらいの視聴者がいたか分からないが(同社によると視聴予定者は約40名で、実際に視聴したのは約30名だそうだ)、声が聞きづらかったことと、途中で故障(記者のパソコンのせいか配信がうまくいかなかったのかの原因は不明)したことを除けばまずまずではなかったか。無観客の相撲やプロ野球中継と同じで臨場感に欠け、リアルタイムに質問できないのは難点だが、今後はこのような会見が増えるのではないか。この模様をメディアがどう伝えるかも興味がある。

 一つ注文を付けるとすれば、配信画像の演出が不足しているということだ。角田氏も本間氏も着座のとき、濃厚接触の可能性がない〝無観客〟の記者席の前でマスク姿(あとの二人はマスクなし)だったのは理解できないわけではなかったが、ならば口よりモノを言う目くらいはカメラが捕らえズームアップして表情を伝えてほしかった。

 さらに言えば、同社の女性広報担当者はみんなタレントに転身してもいいくらいの美人揃いだ。声だけでなく司会の模様を大写しすれば、視聴率は数倍に跳ね上がり、暴落している株価を少しは回復させる効果があるのではないかと思った。いつもそうだが、電話の窓口に出らる女性の明るい声には救われる。(同社の株価は2月7日の年初来高値3,600円だったのが、この日3月12日の終値は2,690円。約1,000円、25%も下落した)
 

 

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