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2020/04/08(水) 12:58

三方よし オリンピック選手村 コロナ軽症者向けの一時滞在施設利用

投稿者:  牧田司

NHK47日、安倍総理大臣が新型コロナ感染拡大を防止する「緊急事態宣言」を行った後、「医療崩壊は何としても防がなければならない。宣言によって、例えばオリンピックの選手村や警備にあたる機動隊のための施設を、軽症者などを収容する医療施設とすることが可能になり、中等症以上の方々への医療提供に余裕が出てくる。しっかりとやっていきたいと述べた」と報じた。

同様の発言は小池都知事も327日に行っており、オリンピック選手村を軽症者の一時滞在施設として利用される可能性が強まった。

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 選手村を軽症者受け入れ施設にすることについては、ネット上で賛否両論が飛び交っているが、記者は基本的に賛成だ。

 購入者サイドや〝専門家〟からは「資産価値が下がる」「心理的瑕疵物件になる」などの声が聞かれるが、物件そのものの価値は変わらず、資産価値が上がるか下がるかはその時の市場動向であり、ある意味ではその価値を決定するのは購入者自身かもしれない。

 そもそもオリンピック・パラリンピックの選手村として利用されることは当初から決まっており、その特殊要因を勘案して分譲価格も決定された。このマンション「晴海フラッグ」が世界的なアスリートの宿泊施設となるのは、〝レガシーマンション〟として人気を呼ぶ要因の一つになるのではないかと考えているくらいだ。

 それが、新型コロナ患者の一時滞在施設に転用されるのを、ほとんどの購入者は歓迎しないのはよく分かる。だれだって嫌だろう。「心理的瑕疵」の主張も理解できる。

 しかし、今回の事態は、医療崩壊が起きるのか、経済社会の崩壊を招くのか防げるのかの瀬戸際だ。ここで購入者が賛意を示せば全国民から賞賛される。欧米などでは、コロナと戦う医療関係者に向かって手を振る市民の姿が報道されているではないか。購入者が〝わたしの買った部屋を使用して〟などと表明したら大喝采を受ける。ひょっとしたら国や都が、協力してくれたお礼として固定資産税、都市計画税などの減免を行うかもしれない。

 〝損して得取れ〟という言葉があるではないか。購入者の方には、目先の利益を追うより大局的な視点で考えていただきたい。国民を敵に回すのは得策ではない。

 軽症患者も購入者に感謝するはずだ。どこかのホテルのように数坪の狭い部屋に閉じ込められるのと異なり、選手村の住戸の多くは80㎡台もある。多分、複数の人が同居する形にならないだろうからストレス解消にもなる。よって三方よしとなる。

 

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