東京都は5月11日、新型コロナウイルス感染症のデータに追加、削除すべき症例があるとし、訂正すると発表した。
追加するのは、保健所からの未報告分として111人、削除するのは重複報告があった35人。差し引き76名を感染者として追加する。この結果、都内の感染者は4,959名となった。
データに誤りが生じた背景について都は、患者数の急増により住民からの受診相談や濃厚接触者への積極的疫学調査、検体の搬送など、各保健所の業務が増大し、①患者の入院や退院などの情報を入力するデータベースがない②患者の退院などに関する情報を病院から保健所に連絡する仕組みが整備されていない③発生届についての紙ベースでの管理など情報管理のしくみにも不備があった-などとしている。
都の発表を受けて、小生も146人のデータ訂正作業を2時間近くかけておこなった。日数にして30日分くらいか。現段階で過去に書いた記事の訂正はできていないことを断っておく。
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起こりうるミスだと思う。記者は3月末から現在まで毎日、都が発表する「感染最新動向」ホームページをチェックし、オープンデータから年代別・男女別データを整理して記事にしてきた。
データについて、担当する都福祉保健局に何度か電話したことがあるが、同局はデータを精査などしておらず、ほとんどの業務を保健所に〝丸投げ〟しているのではないかという印象を受けた。一方で、保健所は処理能力を超える業務に追われていることはメディアがこれまで伝えてきた。
昨日、野党議員がこのミスを鬼の首でも取ったかのように政府を攻め立てたが、疲弊している現場の声を聴取し、ミスが生じる背景、データのチェック体制などについて問いただすべきだった。