アキュラホームは6月16日、ZOOMによるオンライン記者発表会を開き、宮沢俊哉社長は「新型コロナの影響でお客さんとの商談が止まり、展示場の閉鎖で新規顧客も92%減少したが、様々な工夫を凝らした結果、今期(2021年2月期)の売上高は過去最高となり、利益も前期を上回る見通しが立った」と述べた。
具体的な対応策では、「社員や家族の安心・安全を最優先するためリモート中心に切り替えた。顧客対応も従来は5,000万円の費用をかけて1,000人規模のイベントを行ってきたが、リモート商談では150万円の経費で5,000人くらい集客できることが分かった。無駄を徹底して省くことで固定費の削減もできた」と話した。
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同社はこの日、直近の業績や、新型コロナに関する対応策などを公表した。
4月の緊急事態宣言前には全国130か所以上のモデルハウスを含む拠点を休業し、従業員のリモートワークを徹底。お客様と従業員の安全・安心を第一に事業を進めてきた。総合展示場への来場は、3月は対前年比30%減、4月85%減、5月は92%減と激減している。
同社はこのため、無駄を徹底的に見直し、今期10億円の直接原価のコストダウンに取り組んでいる。また、全国の展示場のうち5拠点の戦略的撤退を決定するなどして固定費の削減にも取り組み、結果、従来より20%低い価格で住まいが提供できる見込みとしている。
一方で、オンライン相談会やセミナーによる集客、お客様との商談などを積極的に行い、集客も大きく改善。今期の事業計画も下方修正することなく、営業利益は計画を上回る見込みという。
これらの回復状況を踏まえ、社員への夏季賞与は昨年夏の賞与月数を11%上回る水準で支給するとともに、取締役は年俸の30%を、執行役員は夏季賞与の20%を自主返上することを決定した。
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記者は、先月5月30日に行われた同社のZOOMによる耐力壁実証実験も視聴しているが、今回の発表会では思わぬハプニングもあった。
小生のパソコンの画面に発表会の会場が映し出されたとたん、白髪の老人が大写しされた。髪は孫正義さんと同じくらい後退しており、その分だけ大きい額はてかてかと光り利発そうに見えなくもなかったが、寝起きに不意打ちを食らったように胡乱な目は焦点が定まらず宙を泳いでいた。
何かの間違いではないかと思ったが、よく見るとそのお年寄りは〝業界名物男〟の称号を献上してもいいくらいの先輩記者だった。すぐZOOMの扱いに慣れていないからだろうと判断した。
〝人の振り見て我が振り直せ〟…老人斑がやたらと増え、貧相ななりを見るのが嫌になってきた小生は絶対真似しないことを改めて決意した。どうしたら自分の顔が映るのかまったく知らないが…。
先輩記者からメールが届いた。「持病持ち コロナになれば ピンコロリ」
小生の返句。「もうよして 桃色マスク いちころな」