「AQレジデンス新宿展示場」
アキュラホームの「AQレジデンス新宿展示場」を見学した。新宿区のハウジングステージ新宿に6月12日オープンしたもので、同社の高価格帯ブランド「AQレジデンス」の瀬田、馬込展示場に続く第三弾。
素材には自然石、無垢材、漆喰など内外の自然素材を採用し、日本を代表する匠職人とのコラボレーションにより、土壁や和紙光壁、漆塗りを多用。天空光を巧みに取り込む5層住宅となっている。
エントランスの外部ポーチには、一枚岩の花崗岩や火成岩を採用。吹き抜けには和紙作家堀木エリ子氏が手掛けた高さ5.4mの手漉きの和紙光壁が本磨きの御影石に映り込むように演出。
リビングダイニングには、自然塗料で仕上げた幅29cm長さ2.4mもある一枚もののホワイトオークを使用。アクセントウォールには重厚感のあるフランス産の粘板岩を水の流れをイメージして配置。
ホビールームには、ホワイトオークを燻製しオイル仕上げでフィニッシュしたフロア、ヴィンテージチーク材をダイス状にしたアクセントウォール、昔ながらの藁を使った釜焼き製法のレンガ壁を配し、3.8帖と小さな空間ながらも5.4mの天井高さを確保した空間を演出している。
打合せルームには、天井高3.4mに広がる漆喰壁は石灰と川砂と薄い顔料を絶妙に配合して微妙なグラテーションを演出。フロアは楡(ニレ)の古材を使用。
3階は、外部と内部を一体的なリゾート感に溢れた空間を演出。天井と軒裏には3か月の天日干しにより銀色に変化をさせた南洋材の「メルパウ」を内外の天井に採用。また、壁には石灰岩をアクセントとし、リゾート感を演出。輪島塗り職人・一松春男氏の洗面ボウルを採用。屋上テラスにはジャクソン製の浴槽を設置している。
モデルハウスは木造軸組み工法3階建て延べ面積220.66㎡(66.74坪)。坪単価150万円くらいを想定している。
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ハウジングステージ新宿にもう一つの富裕層向けモデルハウスが誕生した。坪単価では254万円の三菱地所ホーム、広さでは120坪の旭化成ホームズだが、アキュラホームは自然素材を多用し、わが国の伝統的な匠の技を惜しげもなく注ぎ込んだアート作品ともいうべきモデルハウスだ。
堀木氏、久住氏、一松氏のそれぞれの作品は見事というほかない。小生はいつもの貧乏人根性を丸出しにし買ったらいくらかを聞いたが、担当者は「値はつけられない」というのですごすごと退却した。久住氏の微妙な土壁は淡路島の砂を用いたものだそうで、高級料亭でも見られるかどうか。しばし見とれた。
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同社は〝カンナ社長〟宮沢俊哉氏が広告塔として獅子奮迅の活躍をされており、どちらかといえば一般庶民向けのハウスメーカーというイメージが強い。しかし、富裕層向けとしても市民権を得るような気がする。大手と互角以上に戦えると確信した。
ただ一つ、惜しいと思ったのは外壁だ。大きさにして幅10m×高さ8mの白いフランスの石灰石を素材にした壁はこのままではもったいなさすぎる。映画のスクリーンにもなるので、レプリカでいいから絹谷幸二氏のアフレスコ、ピカソのゲルニカ、ルノワールの裸婦…などを時間ごと日替わりで映し出したら近隣住民からも圧倒的な支持を得られるのではないか。
さらにまた、モデルハウスは総合展示場だけでなく、自社単独で同じものをどこかに建て、1日1組限定で宿泊体験もできるようにしたら成約棟数も激増するのではないか。料理人を呼んで食事付きにでもすれば1泊10万円でも安い。
打ち合わせスペース(床はニレの古材)
アーチ型天井と列柱の無柱空間に驚嘆 旭化成ホームズ 「新宿」に富裕層向けモデル(2020/6/16)