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2021/03/13(土) 17:40

保護実践、教育普及、子ども・学生3部門構成もいい 「日本自然保護大賞2021」視聴

投稿者:  牧田司

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左から保護実践、教育普及、子ども・学生部門大賞受賞(同協会ブレス・リリース)

 公益財団法人日本自然保護協会が3月13日行った「日本自然保護大賞2021」授賞記念シンポジウムをオンライン配信で視聴した。大賞を受賞された皆さんの活動はみんな素晴らしい!保護実践部門、教育普及部門、子ども・学生部門の3部門構成という構成もいい。

 同大賞は2014年、日本の自然保護と生物多様性の保全に大きく貢献した取り組みを表彰するため創設され、生物・生態系の研究、自然保護の実践、環境教育の推進などの優れた活動を表彰している。

 7回目の今回は、129件の応募があり、審査の結果、保護実践部門は、熊本県・天草における47年間にわたる長期的かつ総合的な自然環境保全活動を行っている吉崎和美氏が、教育普及部門は、滋賀県に拠点を持つ企業8社の連携によるによる生物多様性びわ湖ネットワーク活動「トンボ100大作戦~滋賀のトンボを救え!」が、子ども・学生部門は、兵庫県相生市の小学生兄弟によるカニの観察活動がそれぞれ大賞を受賞した。このほか、特別賞として3件が受賞した。

◇       ◆     ◇

 大賞を受賞された皆さんの活動はみんな素晴らしい。吉崎さんは、調査研究・実践年数からして70歳近いのではないか。天草の生物多様性を守るため干拓事業をやめさせた実績があるそうだ。プレゼンの最後に「これ以上の環境の衰退を止めないといけない。人間の食べ物は全て自然から得ている。人工でコントロールはできない」と締めくくったのには胸が打たれた。視聴者の「先生のスーツ姿を初めて見た」というメッセージから普段の活動ぶりがよく理解できた。

 生物多様性びわ湖ネットワーク活動は、旭化成ホームズのプレス・リリースで知ったのだが、皆さんは普段はしっかり仕事もされているはずで、企業連携だけでも難しいのに地域や専門家などを巻き込んでいるのが素晴らしい。頭が下がる。この種のSDGsの取り組みは企業価値を測る物差しになるはずだ。それにしてもわが国のトンボの種類200種のうち滋賀県に100種が生息(活動で78種を確認済みとか)するとは驚きだ。

 審査員のイルカさんも絶賛したが、相生市の小学生兄弟のプレゼンが最高に面白かった。独自の6年間の調査・観察で22科75種のカニを確認したという。「どの本にも載っていない、カニの息遣いを伝えたい」という執念・姿勢に脱帽だ。カニはすっぱいものが嫌いで、チョコレートや甘口カレーのルーをよく食べるとか、カニの毛はドライヤーで乾かそうとしてもなかなか乾かないとか、ウンコは匂わないなどの驚きの報告もあった。

 二人はカニカマが大好きだが、カニは食べないと話したのには笑ってしまった。酒のつまみに最高のカニみそを知らないのは分からないでもないが、小生の小さいころは、モズクガニが面白いように獲れたし、やはりカニみそがとてもおいしかったのを思い出す。ご兄弟!そんなにカニを愛するのなら、しっかり食べてやるのもカニのためだとおじさんは思うがどうだろう。

 来年の大賞表彰式が楽しみだ。

滋賀に拠点持つ旭化成など8社で構成する団体 「日本自然保護大賞2021」受賞(2021/3/2)
 

 

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