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2021/03/16(火) 12:26

中高年層の4割「70歳以降も働きたい」 資産格差もくっきり 三井リアルティ調査

投稿者:  牧田司

 三井不動産リアルティは3月16日、「中高年層の住みかえ等に関する調査」結果をまとめ発表。中高年層の約4割が70歳以降も働きたいと回答したほか、年齢を重ねるごとに家のサイズはコンパクトに、住環境は生活利便性を重視していることが分かった。また、住みかえ時の貯蓄額は約半数(51.8%)が2,000 万円未満で、資産格差の拡大も浮き彫りにした。

 調査は、2021年4月1日に「高年齢者雇用安定法」が一部改正されることに伴い、中高年層のライフスタイルや住みかえの実態を明らかにするのが目的で「三井のリハウス」を通じて2015年4月1日以降に不動産を購入または売却した首都圏在住の45歳以上の顧客1,851名を対象に実施したもの。

 「高年齢者雇用安定法」が一部改正されることに伴い、何歳まで働きたいかの問いには、退職(予定)年齢は「65歳」(33.9%)が最多で、「70歳」(24.9%)が続き、全体の約4割(40.2%)が「70歳以降も働きたい」と回答した。

 老後の資産準備の状況については、退職(予定)年齢が65歳未満の人と70歳以上の人では、「十分準備している」がそれぞれ40.1%、21.3%と約2倍の差がつき、早期に退職予定(または退職済み)の人ほど十分に資産準備をしている人が多いことが分かった。

 住みかえ理由は、全体では「より広い家に住みたかったため」(27.4%)がトップで、住みかえ時の年齢が65歳以上の人は1位:自身の高齢化による将来に対しての不安」(24.4%)、2位:子供や孫との同居または近居」(20.0%)、3位:バリアフリーの設備が整った住まいへの住みかえ」(19.3%)となり、自身のシニアライフをより意識した理由が上位に浮上し、年齢を重ねるにつれ、家のサイズはコンパクトに、住環境は生活利便性の高さを重視する傾向があることも分かった。

 物件購入金額の平均は4,768万円で、中古マンションは3,951万円、中古戸建ては3,628万円、新築マンションは7,462万円、新築戸建ては5,960万円となっている。

 住みかえ時に物件の資産価値(売却のしやすさ/値下がりのしにくさ)を意識したかの問いには、3分の2(65.9%)の人が「資産価値を意識した」と回答。

 住みかえ時の貯蓄額は、平均3,336万円で、1,000万円未満(31.7%)と1,000万円以上2,000万円未満(20.1%)で約半数(51.8%)が2,000万円未満となった一方で、5,000万円以上も17.3%に達するなど資産格差の広がりも明らかになった。

◇       ◆     ◇

 この種のアンケートは初めてではないか。興味深い結果となった。小生もそうだが、70歳を過ぎても働きたいと思っている人が多いのは当然だろう。浪費する金が有り余っている人はともかく、そうでない人は〝毎日が日曜日〟の人生など望んでいないだろう。

 われら団塊世代以上の人は資産準備を怠っているという結果も納得だ。バブルを経験しているので、リゾートマンションの1戸や2戸が取得でき、お金は自然に湧き出るものと考えていた人は少なくないはずだ。小生なども株で儲かったお金は飲み食いに費消し、逆に借金が残った。

 物件購入額は中古と新築で大きな差が出たのは、相場からして当然だろうが、お客さんも考えたほうがいい。

 新築の基本性能・設備仕様レベルがどんどん低下し、価格だけが上昇していることを考えれば、今から10年くらい前に分譲されたマンションのほうがはるかにレベルは高いと思う。

 「三井のリハウス」も「天井高2600ミリ以上」「フラットサッシ」「ワイドスパン」「無垢・突板仕様」「ユニバーサルデザイン」などの選択肢を設けて物件を検索できるようにしたらいいと思うのだが…。

 

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