RBA OFFICIAL
 
2021/05/03(月) 11:42

「屋外でマスク付けていても感染相次ぐ」西村大臣発言 具体的数値・事例示すべき

投稿者:  牧田司

 東京都の5月2日の新型コロナ感染者は879人となり、日曜日の感染者数としては1月24日の986人に次ぐ高い数値を示した(累計感染者数は141,005人、人口比で約1.0%)。変異株の影響か、10代の感染者が激増しているのが特徴で、2~3月では1日平均18人だったのが、4月以降は43人と2.4倍に増加、最近は連日のように60人を突破している。

 4月9日にまん延防止等重点措置が取られてから20日以上、4月25日の緊急事態宣言から1週間経過した。第一波のときは、5月3日(日)に93人と100人を切ってから5月17日(日)には5人まで減少し、7月2日(木)に107人を記録するまで約2か月間は2ケタにとどまっていた。今回の第四波はどのように推移するのか、目が離せない。11日の宣言解除まで8日間しかない。

◇       ◆     ◇

 メディアはこの日(5月2日)、西村康稔経済再生担当相が記者会見で「変異ウイルスの感染力の強さに注意を促し、『屋外でマスクを付けていても感染が確認される事例の報告が相次いでいる』と警戒を呼び掛けた」と報じた。

 記者は、この西村大臣の発言にショックを受けた。確かにゼロリスクはありえない。「杞憂」はもはや死語と化しつつある。車が歩道に突っ込み、時には空からも人や車が降り注ぐこともある。一寸先は闇、何でもありの時代だ。

 だが、しかし、屋外でマスクを付けていても感染する事例が相次いでいるというのは具体的にどのようなケースか、空気感染もありうるのか。

 この西村大臣発言と、厚労省の「新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、他の人に感染させているのは2割以下で、多くの人は他の人に感染させていないと考えられています。このため、感染防護なしに3密(密閉・密集・密接)の環境で多くの人と接するなどによって1人の感染者が何人もの人に感染させてしまうことがなければ、新型コロナウイルス感染症の流行を抑えることができます」(この日本語は分かりづらい=多くの感染者は他人に感染させる率は低いといいながら、すぐ打ち消して、1人の感染者が何人もの人に感染させるとはどういう意味か=新型コロナウイルス感染症の〝いま〟に関する11の知識)とはどこで整合するのか。

 そういえば、菅総理も第三波の緊急事態宣言を発令するとき「経路不明の大半は飲食関係とする専門家の知見がある」と発言した。しかし、「大半」はどの程度なのか説明はなかった。

 具体的数値・知見を示さず「相次ぐ」「大半」を語ったところで、コロナの嘲りに対する反撃にはならない。疑心暗鬼を招くだけだ。

◇       ◆     ◇

 記者がどうしても腑に落ちないのは、改正「特措法」「感染症法」が2月13日に施行され、保健婦を増強し、積極的疫学調査に力を入れているはずなのに一向に感染経路不明率が下がらないことだ。

 都の経路不明率は4月に入ってから5割を切ったのは1度もなく、逆に6割超は11日もあり、1日平均58.4%に達している。〝5割の壁〟は突破できていない。この5割超の不明者のうち「大半」は飲食関係なのか、「屋外でマスク付けていても感染」するのは本当か。

2日は879人 第四波突入 日曜としては1/24以来の高水準 東京都 新型コロナ感染者

 


 

 

rbay_ayumi.gif

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン