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2021/05/22(土) 16:03

〝解除は困難〟関係者の空気伝えるメディア 宣言解除期限まで9日

投稿者:  牧田司

感染者表.png

グラフ.png

 東京都に新型コロナの緊急事態宣言が発令されてから1カ月近くが経過し、宣言解除期限まで10日を切った。感染者はこの8日間、微減傾向にはあるが、感染状況、医療提供体制、経路不明比率などのモニタリング指標はいずれも危険ラインにとどまっており、専門家も政府関係者も宣言解除は難しいという声が支配的とメディアは伝えている。

 4月25日に宣言が発令されてから5月21日までの感染者と感染不明者の推移を別表とグラフで示した。直近では、感染者は5月13日(木)の1,010人をピークに、その後の8日間は前の週の同じ曜日を下回っている。宣言の効果が表れていると取れないこともないようだ。

 一方で、経路不明者比率はほとんど50%を超えており、この5日間は60%超となるなど、危機的状況から脱し切れていない。

 以下に、19日に行われた都の専門家会議でのコメントを紹介する。

・大型連休から約2週間が経過し、東京iCDCによる分析では、連休後の都内主要繁華街における夜間及び昼間滞留人口は増加している。新規陽性者数が約704人と高い値が継続しており、新規陽性者数が短期間で再び増加に転ずることへの警戒が必要である。

・仮に、増加比がこれ以上低下せず、十分に新規陽性者数が減少しないまま、人流や人と人との接触機会が大幅に増加すれば、再び増加する可能性が高い。

・第3波では、若年層の感染者数の増加から始まり、重症化しやすい高齢者層へ感染が広がった。若年層を含めたあらゆる世代が感染によるリスクを有しているという意識をより一層強く持つよう、改めて啓発する必要がある

・20代から60代において、接触歴等不明者の割合が50%を超えており、多くの新規陽性者数が報告されている中で、保健所の積極的疫学調査による接触歴の把握が困難な状況が続いている。その結果として、接触歴等不明者数及びその割合も高い値で推移している可能性がある

・感染経路不明な者の割合は、前回の60.4%から5月19日時点で61.2%となり、国の指標におけるステージⅢとなっている。(ステージⅢとは、感染者の急増及び医療提供体制における大きな支障の発生を避けるための対応が必要な段階)

◇       ◆     ◇

 専門家は人流・接触機会の抑制、感染急増による医療体制のひっ迫を回避する対応策を求め、メディアは〝宣言慣れ〟〝宣言疲れ〟を報じている。

 前者と後者には深い溝がある。どうすればいいか、記者も全く分からない。宣言を継続するにしろ解除するにしろ、分かりやすい説明がないとトンネルの先の一条の光明も見えてこないような気がする。

 

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