インテリックスは先に省エネリノベーション「ECOCUBE(エコキューブ)」を採用されたマンションを発売すると発表したが、「ECOCUBE」を採用した場合とそうでない場合の差異、イニシャルコスト・ランニングコストに関する記者の質問に回答があった。
「エコキューブ」は、2011年から開発・販売を行ってきたもので、改良を重ね、「温熱計算+断熱材+高性能内窓+熱交換式第一種換気」を標準仕様とすることで、より高い経済的メリットを実現したとリリースした。
記者が質問したのは、①エコキューブを施していない物件との差異②エコキューブのイニシャルコスト、ランニングコストの2点。
①については、改修前建物仕様のUa値は0.673W/m2・Kで、断熱・サッシ(内窓)・換気設備・冷暖房説費を施した改修後建物仕様のUa値は0.133W/m2・Kとなり、室内温度は外気温に関わらず15度を下回ることのない数値を確保しているとしている。この結果、冷暖房は常時運転(冷房26度・暖房22度)として試算した場合、改修前は平均約7,000円/月程度なのが、改修後は平均約1,000円/月程度まで減少するとしている。
②については、イニシャルコストは150万~200万円程度で、ランニングコストは冷暖房費が約7割削減(平均値)に削減できるとしている。このほか、フィルター交換(2年に1度)の費用がかかる。
同社は今期の販売目標を約200件としている。
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記者はこれまでリノベーションマンションを結構取材してきたが、いつも感じるのは、外気温の侵入を阻み、住戸内の温度の流失を防ぐには、サッシの交換、あるいは二重サッシ化をすべきだということだ。サッシは共用部分なので、どこも手を付けられないでいる。
同社が今回、大幅なUa値を改善できたのはサッシ(内窓)を取り付けることの効果が大きいと考える。
今期の販売目標は200件ということのようだが、他社はどこもそこまでやっていないはずで、倍くらいに伸ばせるのではないか。サッシはLow-E樹脂サッシにすればもっと数値は改善されるはずだ。チャレンジしてほしい。