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2013/05/29(水) 00:00

東京建物「Bloomoi/ブルーモア」第一弾「大山」公開

投稿者:  牧田 司記者

東京建物「Bloomoi (ブルーモア)」 第一弾プロジェクト発表

 


「ウォールキッチン」×「コダワリスタイル」

66㎡のモデルルームに5.5畳大の「ウォールキッチン」提案

 

 東京建物は5月29日、働く女性のニーズを商品企画に反映した「Bloomoi(ブルーモア)」プロジェクト第一弾マンション 「Brillia 大山 The Residence」「Brillia 下丸子」のモデルルーム事前案内会を6月8日から開始すると発表した。発表に先立つ28日、報道陣向けに「大山」のモデルルームを公開した。

 「Bloomoi (ブルーモア)」は、多様化する女性の、特に働く女性のニーズに現在の分譲住宅は必ずしも応え切れていないことに着目し、「働く女性のニーズをそのまま商 品・サービスとして形にし、働く女性の幸せを実現するプロジェクト」として昨年10月、同社女性社員6人を中心に立ち上げたもの。「Bloomoi」は、 「Bloom(咲く)」と「moi(私)」からなる造語で、働く女性のたくさんの笑顔や才能がしなやかに咲き誇るという意味が込められている。

 記者内覧会に臨んだ「ブルーモア」のプジェクトリーダーを務める同社住宅商品企画部課長代理・野口真利子氏は、「働く女性の幸せな提 案を行なうことで、当社のマンションブランド『Brillia』の企業価値を高めたいし、働く女性の社会環境を変えられるようにもしたい。取り組みについ ては役員も見守ってくれている。『これがいい』という答えは出ない。Facebookを通じてお客さんとも対話をしながら、働く女性の声をそのまま形にす ることを最優先した」と語った。 66 ㎡タイプのモデルルームには5.5畳大の「ウォールキッチン」×「コダワリスタイル」が提案されているが、野口氏は「対面キッチンがいいと思っていた私た ちも目からうろこのプラン」と話した。

 「Brillia 大山 The Residence」は、東武東上線大山駅から徒歩6分、9階建て全48戸。専有面積は40.22~76.10㎡、価格は未定だが、3LDK(66㎡)で 4,500万円台になる模様。竣工予定は平成26年6月下旬。施工は飛島建設。6月8日からの事前案内回の予約は「目標を超える」90件に達しているとい う。

 
リビング

 

◇     ◆     ◇

 

 完璧とは言えないまでも「主夫」として約10年間、食事、洗濯(掃除はあまりしなかったが)などの家事労働をこなしてきた記者は期待と不安を織り交ぜながら発表会に臨んだ。野口氏には「Bloomoi」を立ち上げたときに話しを聞いているし、プロジェクトメンバーの一人、田所氏には田所氏が独身のときインタビュー取材もやっている。お二人とも間違いなく同社の幹部になれる人材だと思った。

 そんな二人に対する思い入れもあり、「どこにも負けない商品企画を提案してほしい」という期待が膨らむ一方で、コストなどを考えて「たいしたことはできないのではないか」という不安も頭によぎった。

 結果は期待通りでもあり、ちょっぴり不満も残るものだった。期待通りというのは「ウォールキッチン」だ。働く女性だろうが「専業主婦」だろうが男だろうが女だろうが、調理好きにはたまらない企画が提案されていた。まず広さ。キッチンの広さは家族数でも異なるが、記者はプロから「4人家族なら最低4.5畳大、理想は6畳大」と聞いたことがある。そのプロは「独立型がいい」とも語った。

 今回の提案はその理想の広さに近い。「よくぞ20坪のマンションに5.5畳大のキッチンを提案した」と喝采した。カウンターの幅は約4500ミリもあった。これだけすスペースがあると十分だ。框つき扉もいい。実際に調理してみると、皿やら茶碗やら鉢やらまな板、調味料、食材などを並べるためには、今の一般的な3~3.5畳大ではまず楽しく調理することは不可能だ。


左からプロジェクトメンバーの岩谷、田所、佐々木、野口、久江の各氏

 対面キッチンもいいが、和食でも中華でもイタリアンでも調理に夢中になると、子どもや家族と対話しながらというのは相当の技術がないとできない。臭いなどもオープンキッチンは問題だ。記者はニンニクが嫌いだからあまり使わなかったが、好きなクサヤを焼いて大騒ぎになったことがある。ニオイは2日間ぐらい部屋中にこもる。独立型だと煙草を吸うスペースにもなる。記者は独立型がいいと思う。

 もう一つ、「これはいい」と思った提案はオプションだが、こあがりのリビングスペースの提案だ。広さは1.5畳大はあったはずだ。限られたリビングスペースを多目的に利用できるようになっている。

 6畳大の主寝室についている3畳大の「スタイルクロゼット」のドアは透明ガラスだったのには驚いた(クロゼットの中には全身が映るカガミがあったがこれは分かる)。プロジェクトメンバーに聞くと「ガラス越しに明日着ていく洋服を眺めるのにいい」とのことだった。ダイニングテーブルは引き出し付で、椅子と化粧道具などを入れられるワゴンを取り替えられるようになっていたのにも驚いた。

 不満だったのは、食洗機も物干しポールもオプションになっていたことだ。「働く女性」は食べ物の後片付けや洗濯に要する「労働」は苦にならないのだろうか。コスト計算をしたら大変な額になるはずだ。

 もう一つ二つ、提案したい。同社も含め働く女性の労働環境を改善することだ。優秀な女性をどんどん幹部に重用すべきだ。上場デベロッパーの中には社長どころか役員は一人もいないのが現状だ。「住生活総合サービス業」を標榜する業界がこれでは情けない。商品企画部門は勿論だが、用地取得の部署にも女性を起用すれば、また違った土地の魅力を引き出してくれるのではないか。「夫婦仲が良くなるマンション」の提案も行なってほしい。

 「働く女性」「専業主婦」などの呼称も改めるべきだ。働く女性を強調するのは、負担が大きく理解されていない側面があるから分からないではないが、本来は働く女性も男性も同じであるはずだ。働く女性の対にあるのは専業主婦なのだろうが、この言葉には一種の羨望や侮蔑の意味が込められている。そもそも「兼業主婦」「専業主婦」などありえない。働くことと家事労働を対立的にとらえる概念がなくなるのが理想の社会だ。もちろん男と女の差別などあってはならない。

  
クロゼット

 

旭化成くらしノベーションフォーラム「イクメン」テーマ(2/15)

東京建物働く女性の「Bloomoi(ブルーモア)」に期待(11/5)

 

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