今日は1件の取材も入っていないので、この前、コスモスイニシア「イニシアテラス目黒学芸大学」を取材したとき、「目黒区」は女性の人気が高いことを話題にしたので、その裏付けをとるため男女比の人口構成を調べてみた。
令和3年1月現在の同区の人口は約28.1万人で、男性は約13.3万人、女性は約14.8万人だ。男性を1とした場合、女性の人口割合は1.116となっている。
他区はどうかというと、比率が高い順では港区がトップで1.121となっており、次いで目黒区、以下、世田谷区(1.111)、文京区(1.104)、中央区(1.099)、杉並区(1.084)、渋谷区(1.082)の順。
逆に男性が多いのは台東区(0.955)、中野区(0.983)、江戸川区(0.084)、新宿区(0.094)、千代田区(0.095)の順。23区平均は1.038で、10区が女性の比率が平均を上回っている。
26年前の平成7年はどうだったか。女性比率が高いのは港区(1.121)、渋谷区(1.103)、中央区(1.094)、目黒区(1.094)、千代田区(1.091)、文京区(1.077)の順で、男性比率が高いのは江戸川区(0.950)、足立区(0.967)、大田区(0.974)、江東区(0.981)の順。23区平均は1.012)で、12区が区平均を上回っている。
平成7年と令和3年を比較して、女性比率が高まったのは練馬区(0.068ポイント、以下同じ)、世田谷区(0.060)、江東区と大田区(0.051)、板橋区(0.044)などで、逆に女性比率が低下したのは千代田区(0.096ポイントマイナス、以下同じ)、中野区(0.045)、台東区(0.044)、新宿区(0.043)など。
さて、皆さんはこの数値をどうみられるか。いい加減なことを言うと〝お前、それ差別だ〟と言われかねないので言葉を選ばないといけないが、女性比率が高い区は住宅地としても人気が高いエリアということは間違いなさそうだ。
平成7年から女性比率を下げた千代田区は大学の郊外への移転が進んでいるためか、新宿、渋谷、中野区などは新型コロナ禍で外国人を中心に人口が減少しているのと関係があるのかどうか。
いずれにしろ、目黒区の人口に占める女性の割合が高いことは証明できた。年代別では、14歳以下の年少人口の男女比は男性のほうが上回っており、30歳を超えると女性比率が目立って高くなっていることからも、生産年齢以上の女性が移り住んでいることは容易に推測される。目黒区に限ったことではないが、いわゆる〝おひとり様〟も圧倒的に多いことが分かる。
どうして目黒区が女性に〝人気〟なのかは詳細な分析が必要だが、区内には中目黒、青葉台、駒場、鷹番、碑文谷、自由が丘、緑が丘など良好な住宅地を形成しているところが多く、交通便も東急東横線、東急目黒線などでターミナル駅まで十数分圏と近いのもその要因ではないか。
また、良好な住宅地を形成し、都心に便利な割にはいかがわしい街が少ないことも挙げられるかもしれない。住居費は高くなっても安全・安心を優先する賢い選択(男性が愚かという意味ではない)をしていると記者は思う。
蛇足だが、美しい地名のところに住んで、雄をおびき寄せる意図があるのかどうかは不明で、もちろん記者をごみのように捨てた彼女は目黒区に住んでいたことと関連があるのかどうかも分からない。
行政サービスが他区とどう異なるかについては調べていただきたい。