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2022/03/16(水) 13:22

「バスターミナル東京八重洲」に名称決定 9月17日開業 UR都市機構・京王電鉄バス

投稿者:  牧田司

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福島氏(左)と村上氏

 独立行政法人都市再生機構(UR都市機構)と京王電鉄バスは3月15日、「八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」で整備が進められているバスターミナル(第1期エリア)の建設工事現場をメディアに公開。バスターミナルの名称は「バスターミナル東京八重洲」と決定し、令和4年(2022)9月17日に開業すると発表した。

 バスターミナルは、東京の玄関口である八重洲側の高速バス、空港連絡バス発着停留所は駅前交通広場では充足できず、周辺の道路上に散在し、鉄道乗り換えや車両交通、歩行者通行が妨げられていることから、八重洲口で施行されている3地区の市街地再開発事業内に集約し、一体的に整備するもの。

 ターミナル内にはチケットカウンター、トイレ、授乳室、コインロッカーのほか物販店も併設。歩道上でのバス待ちをなくし、東京駅や京橋駅とも地下通路で結ばれる。第1~第3期のバスターミナルの専有床はわが国最大級の約21,000㎡となり、28か所のバス停が整備され、全体開業されれば1日約1,500便(第1期は約550便)の高速バスが運行可能となる。

 UR都市機構は参加組合員として3事業に参画しており、各再開発事業組合からバスターミナル部分(地下)を取得し、それぞれ3期に分けて段階的に公募で選定された京王電鉄バスに賃貸し、応募があった3社から選定された京王電鉄バスが運営する。

 今回公開された第1期は、敷地面積約12,000㎡、延べ床面積約283,000㎡の地下4階地上45階建て複合施設。施設内には三井不動産「ミッドタウン八重洲」が整備され、ブルガリブランドのホテル(39~45階)のほか、東京駅周辺では最大級の4,000㎡の基準階のオフィス、約60店の飲食・物販店舗、区立小学校、子育て支援施設などが整備される。施設全体のグランドオープンは2023年3月の予定。バスターミナルの専有床面積は約7,000㎡。

 第2期は、令和7年(2025年)竣工予定の敷地面積約10,000㎡、延べ床面積約225,000㎡の地下4階地上51階建て「東京駅前八重洲一丁目東B地区」。参加組合員は東京建物、UR都市機構。バスターミナル部分は約6,000㎡。

 第3期は、令和10年(2028年)竣工予定の敷地面積約19,000㎡、延べ床面積約388,000㎡の地下3階地上43階建て「八重洲二丁目中地区」。参加組合員は鹿島建設、住友不動産、UR都市機構、阪急阪神不動産、ヒューリック、三井不動産。バスターミナル部分は約8,000㎡。

 見学会でUR都市機構 東日本都市再生本部長・村上卓也氏は、「URは参加組合員として再開発事業に参画しており、バス停を1か所に集約することで利便性を図る事業目的に寄与したい。全体完成すれば『バスタ新宿』より大きいわが国最大級となる」と語った。

 また、京王電鉄バス取締役東京駅八重洲高速・貸切バスターミナル開発準備チーム部長・福島八束氏は、「当社のノウハウを生かして収益源にするために公募に名乗りを上げた。当面は運行を予定していないが、空きバースあれば次のステップとして検討したい」と話した。(京王の高速バスは新宿から西がほとんどのはず。八重洲を起点として『KEIO』の名を広めてほしい。京王沿線に40年以上住んでいる小生は京王のファン)

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地下1階 案内・チケットカウンター

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地下1階のチケット売り場について説明する担当者

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地下2階 待合ラウンジ

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地下2階のバス乗降エリア(階高は4.5mくらいあり、1辺約1.5mの柱が10m置きくらいにあった)

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地下2階 乗り場

◇        ◆     ◇

 現場見学会では質疑応答もあったが、記者は門外漢だ。黙って聞いているつもりだったが、名称が「バスターミナル東京八重洲」と発表されたので黙っていられなくなった。

 「バスタ新宿」では、不快な思いをさせられているからだ。小生は加齢も手伝って耳がよく聞こえなくなっているのだが、「BASUTA」は「MAKITA」と聞こえるのだ(嘘だと思ったら。聞いてみてください)。駅に着くと選挙演説のように自動音声による「MAKITA」が連呼される。そのたびにギクッとさせられる。落とし物でもしたのか、あるいは犯罪者として呼び止められたのかと。

 「ターミナル(Terminal)」も嫌な言葉だ。小生などは「終末医療」と結びつけてしまう。最近はできるだけ使わないようにしている。

 そこで質問した。「こんなことをいうから私は嫌われるのですが、『バスタ新宿』が連呼されるたびに嫌な気分になる。今回の名称はその二番煎じではないか。『ミッドタウン』と『京王(KEIO)』、『URであーる』を組み合わせるとか、『トーチ・タワー』も含めた街を総称する気の利いたネーミングはできないのか。ネーミングライツの導入もいいのではないか」と。

 意想外だったのは、UR都市機構東日本都市再生本部都心業務部担当部長・大貫英二氏の返答だった。当たり障りのない人を煙に巻く答えが返ってくると思ったら、大貫氏は「ご指摘は仰る通り。ネーミングライツを検討したこともある。全体完成したら名称を変更することもありうるが、何しろ法に基づく届け出なので」と語った。

 「法に基づく届け出」とは、交通行政をつかさどる国土交通省の様々な法律のことだろう。それもよく分かる。そしてまた、八重洲を訪れる人のうちバスの乗り降りが目的の人は少数派であることを考えると、例えば「ミッドタウンKEIO八重洲ターミナルであーる」などと連呼されたらみんな行く先が分からなくなる。あまり出しゃばらないほうがいいかも。

 街の総称は「ザ・東京(The Tokyo)」か「ウォーカブル東京(Walkable Tokyo)」はどうか。

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工事中の「八重洲二丁目北地区第一種市街地再開発事業」

 

 

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