タカラレーベンが埼玉建興とともに埼玉県内初のPPP(官民連携)分譲マンション「レーベン東川口GRANDEST」(143戸)を販売開始してから1か月が経過するが、販売は極めて好調に推移している。第1期分譲は全戸の5割程度の85戸を供給。驚異的な反響を呼んでいる。
物件は、東京メトロ南北線(埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線)・JR武蔵野線東川口駅から徒歩1分、川口市戸塚二丁目の商業地域(建ぺい率100%⇒総合設計により80%、容積率400%⇒同569%)に位置する敷地面積約2,109㎡の地下2階地上18階建て全143戸(他にキッチンスタジオ1戸、市行政施設1区画、交番1区画など)。次期分譲予定の第2期(戸数未定)の専有面積は56.14~77.13㎡、価格は未定。建物竣工予定は2023年11月中旬。設計・監理はGA建築設計社。施工は埼玉建興。デザイン監修はウイ・アンド・エフ ヴィジョン。昨年12月にモデルルームオープン。これまで全体の5割程度が進捗済。
現地は、駅前ロータリーに隣接。徒歩時間は駅から1分だが、歩けばほんの数十秒(30mくらいか)。従前は市営の駐輪場。
埼玉県内の分譲マンションとしては初の「PPP(官民連携)事業」であるのが特徴。2020年9月に実施された市のプロポーザルでは 、駅前広場の整備と市の行政施設、交番を設けることのほか、事業者は川口市に強い地元業者が求められたため、同社は川口市に本社を置き、共同事業の実績もある埼玉建興とともに共同提案した。
建物は地階が駐輪場、行政施設、タワーパーキングスペース、1階がエントランス、行政施設、交番、2階が行政施設、交番、3階以上が住戸で、ほとんどが南向き。プランは16戸が50㎡台、80戸が60㎡台、47戸が70㎡台。18階建てはエリア最高層。
主な基本性能・設備仕様は、二重床・二重天井、リビング天井高2400ミリ、食洗機、浴室テレビ、オリジナルウォーターシステム〈ルイックプロジェクト〉、共用部のキッズルームや屋上テラスを備えた「キッチンスタジオ」など。
販売担当の同社マンション事業本部営業推進本部 第1営業統括部 第1営業部次長・花田崇好氏は「販売価格や坪単価については、お客さまは納得されている。人気の要因は駅徒歩1分、南向き中心の配棟計画、デザインなどですが、やはり市が関与しているPPP事業であることの安心感が大きいですね。来場予約はいっぱいで、お客さま対応に追われています」と語っている。
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花田氏も語ったように「東川口」駅圏ではこれまでのアッパー坪206万円をはるかに突破する値段だ。記者予想も大幅に外れた。
しかし、花田氏の説明を受け、モデルルーム(77㎡)を見学して、価格(単価)に納得した。川口駅の再開発物件は坪300万円をはるかに突破し、浦和駅では350万円超だ。「東川口」は商業施設が乏しいが、都心へのアクセスを考えると〝割安感〟はある。
立地条件も申し分ない。敷地南側には道路を挟んで市の駐輪場や民間の駐車場があるので何とも言えないが、3層以上は前建がなく開放感がある。駅前ロータリーもマンションの敷地同然だ。嫌悪施設などもない。
ひとつ書き忘れた。記者が褒めるのではない。パンフレットには同社のオリジナルウォーターシステムを絶賛する声がたくさん寄せられている。
決め手は3LDK70㎡超中心の企画 タカラレーベン「戸田公園」第1期40戸 販売好調(2020/11/18)