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2022/05/15(日) 18:18

4月の中古マンション・戸建てとも成約減り、価格上昇続く 東日本レインズ

投稿者:  牧田司

 東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は513日、首都圏の20224月の不動産流通市場動向をまとめ発表。中古マンションの成約件数は3,094件(前年同月比9.7%減)で4か月連続して前年同月を下回った。成約坪単価は226.8万円(同16.3%上昇)で205月から24か月連続、成約価格は4,363万円(同14.0%上昇)で206月から23か月連続してそれぞれ前年同月を上回った。専有面積は63.5㎡(同1.9%縮小)となった。在庫件数は37,360件(同9.3%増)、在庫坪単価は240.1万円(前年同月比13.3%上昇)となった。坪単価は182月の190.1万円から51か月連続、26.3%上昇している。

地域別では、成約件数はすべての地域が前年比で減少が続き、埼玉県は前年比2割台、横浜・川崎市と多摩、千葉県は1割台の減少となった。成約単価はすべての地域が前年比で上昇が続き、東京都区部は24か月連続、横浜・川崎市と埼玉県は23か月連続、千葉県は21か月連続で前年同月を上回った。

中古戸建ての成約件数は1,190件(同11.7%減)となり、4か月連続で前年同月を下回った。成約価格は3,664万円(同7.6%上昇)となり、2011月から18か月連続で前年同月を上回った。土地面積は前年比3.5%縮小し、建物面積は同3.1%縮小した。

        ◆     ◇

 中古市場のことはいま一つよく分からない。毎月の成約件数はこの1年間3,000件前後で推移している一方で、成約単価・価格、在庫坪単価がどんどん上昇し、在庫も積みあがっているのをどうとらえればいいのか。

 成約坪単価は24か月前の205月は171.7万円から32.1%、成約価格は23か月前の206月の3,541万円から23.2%それぞれ上昇したことになる。単価の上昇幅のほうが大きいのは、その分専有面積が縮小しているためで、215月の65.08㎡から11か月連続して縮小している。

 問題はこの先どうなるかだが、さっぱり分からない。可処分所得はこのところ伸びているようだが、円安による物価高は家計を直撃し、新型コロナも第7波が懸念され、ロシアのウクライナ侵攻も収束する気配がない。

 中古市場と連動する新築住宅市場は、マンションの着工戸数が減少していることから供給は減ることになるだろうが、分譲価格を左右する建築資材・労務費が上昇するのは間違いない。価格はすでに一般的な世帯の取得限界を超えている。大幅なローン金利の引き上げはないと読んでいるが、マインド一つで新築も中古も市場は崩れる可能性があるとみている。

 この1か月の新築マンション市場は来場者が減り、成約も伸び悩んでいるという声を聞いた。これまで市場のターニングポイントはなぜか正月休み明け、ゴールデンウイーク明け、夏休み明けが多い。踊り場に差し掛かっているのかもしれない。現場取材が激減しているのも不安を増大させている。

 

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