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2022/06/02(木) 09:33

AIアバターの能力は高いが宅建士との差は歴然 「東急リバブル・銀座サロン」見学

投稿者:  牧田司

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「東急リバブル・銀座サロン」

 東急リバブルは6月1日、先にオープンした新築マンション・戸建ての販売拠点「東急リバブル・銀座サロン」をメディアに公開した。デジタル技術を活用した原寸大の室内空間の再現や3D建物模型、間取りプランのVR化などにより、一つの拠点で継続的に複数物件のリアルな体感を提供でき、販売事務所・モデルルームの設置に伴う経費を大幅に削減できるのが特徴。

 「銀座サロン」は、東京メトロ銀座一丁目駅から徒歩2分、京橋駅から徒歩5分、銀座駅から徒歩5分、JR有楽町駅から徒歩7分、中央区銀座1丁目8-19に位置するキラリトギンザ8Fの135坪。営業時間は10:00~18:00(予約制)。定休日は水・木・第3火曜日(祝祭日除く)。

 今後、同社の分譲マンション「L’GENTE」シリーズ「ルジェンテ駒込六義園リビオレゾン」(51戸)をはじめ、販売受託物件の紹介やイベント、WEBセミナーなどを行っていく。

 特徴の一つである「バーチャルシアター」は、3方向の壁面と床に投影されたVR内覧システム「ROOV」による3DCGの室内空間で、各階・各住戸からの眺望を投影でき、入居後のイメージがリアルに体感できる。

 AIアバターはウェルヴィルと共同開発したもので、顧客の受け付け、物件説明を行う。物件説明は同社の新規物件「ルジェンテ池袋立教通り」から採用する。

 このほか、VR&物件検索スペースでは、顧客が操作して室内空間を体感でき、同社が販売する物件情報をタッチ式モニターで閲覧できる。

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受け付け

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VR&物件検索スペース

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「バーチャルシアター」 

◇      ◆     ◇

 AIアバターの能力について。4月4日付で書いた記者の記事を参照していただきたい。AIは利発そうな若い女性で、目つきはやや険しく口元もぎこちなく、さげすまされているのではないかという印象を受けたので、記者は好きになれなかったのだが、質問などの言葉は完全に理解し、瞬時に文書に変換できる。物件説明もよどみがない。かなり能力は高い。割り算や掛け算、円周率の小数点以下や素数など数学や科学に関することはすらすらと答えられるのではないか。日本語だけでなくあらゆる国の言葉も理解できるかもしれない。

 しかし、宅建士にははるかに及ばないと断言できる。記者は坪単価について質問したが〝お答えできません〟と返ってきた。天井高が高いのか低いのか、浴室のタオル掛けが1本なのか2本なのかなども答えられないと見た。同社の宅建士がAIアバターに職を奪われるようなことは少なくとも現状ではない。学習能力もないのは致命傷だ。

 全フロア・全住戸からの眺望が体感できる「バーチャルシアター」はいい。ここまでやれるのは同社だけかもしれない。技術的には問題なくできるはずだが、コストはかかる。

 課題もある。AIやVR、ARをいくら駆使してもリアルにはかなわない。どれだけリアルに近づけられるか。例えば、シート張りの建具・家具と木や石などの本物のそれとの違いを具体的に説明でき、納得させることができるかだ。

 もう一つ。同社に販売を委託するデベロッパーにとっては販売事務所・モデルルーム設営の経費・運営費が大幅に削減できるメリットは大きいのは確かだが、記者は同社の「L’GENTE」は結構見学してきた。完成在庫などはほとんどないはずだ。いっそのこと全て竣工販売に切り替えたらどうか。AIもVRも必要ないのではないか。近く分譲開始する坪単価500万円前後の「ルジェンテ駒込六義園リビオレゾン」はすでに予約が50件入っているそうだ。

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「東急リバブル・銀座サロン」

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AIアバター

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「14階からはこのような眺望が得られます」(女性はAIアバターではなくリアルの美しくとても機知に富む同社広報担当者)

約300の質問に瞬時に回答AIアバター(♀)開発 東急リバブル+ウェルヴィル(2022/4/4)

「L'and+」企画ヒット 残り僅か〝そうなの!〟 東急リバブル「ルジェンテ日暮里」(2022/2/1)

 

 

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