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2022/06/14(火) 20:39

コンセプトはウェルビーイング 積水ハウス&マリオット「ウェスティンホテル横浜」

投稿者:  牧田司

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「ウェスティンホテル横浜」

 積水ハウスとマリオット・インターナショナルは6月13日、国内6軒目となる「ウェスティン」ブランドのホテル「ウェスティンホテル横浜」を開業した。同日、記者レクチャー・内覧会を実施、積水ハウス仲井嘉浩社長、日本・グァムエリアを統轄するマリオット・インターナショナルのカール・ハドソン氏が開業の経緯や今後の展望などについて語り、黒岩祐治神奈川県知事も祝辞を述べた。当日はメディア、関係者ら約130人が参加した。

 「ウェスティンホテル横浜」は、心身ともに健康な状態であることを表す”ウェルビーイング”をコンセプトに「Sleep Well(よく眠る)、Eat Well(よく食べる)、Move Well(よく動く)、Feel Well(気分よく)、Work Well(よく働く)、Play Well(よく遊ぶ)」の6つのウェルネスを軸に据え、屋内温水プールやフィットネススタジオ、スパなどを兼ね備えた1千㎡超の広さを誇る「総合ウェルネスフロア」を併設。

 また、「ペットボトルゼロ」を実現するために、最先端の浄水システムを導入した瓶詰め施設を設置するほか、レストラン、バーなどで使用する食材は極力神奈川県産材にするなどSDGsの課題解決に取り組んでいく。

 内覧会に臨んだ積水ハウス・仲井社長は「弊社とマリオット様との取り組みは2010年開業のセントレジス大阪を皮切りに、ザ・リッツ・カールトン京都やW大阪などのラグジュアリーホテル、また、Trip Base 道の駅プロジェクトなど全国で23施設2,930室を展開、今回で24施設目となる。ウェルビーイングというラグジュアリーとは異なった、サービスアパートメントを併設したユニークな複合施設」などと語った。

 マリオットのカール氏は、競合関係や今後の見通しについてのメディアの質問に対し、「マネージメントカンパニーとしてコロナ禍を一定程度乗り越えてきた。(コンセプトに)独自性があるし、国内外の多様なニーズに応えられる」と話した。

 黒岩知事は、「コンセプトのウェルビーイングは県が推進する『未病対策』に近く、ペットボトルの削減や電力の使用を極力抑え、食材は地産地消を目指す取り組みはわが国のSDGsの全国最先端都市と自負する県や横浜市にふさわしいシンボル」などとエールを送った。

 施設は、みなとみらい線みなとみらい駅から徒歩6分、横浜市西区みなとみらい4丁目に位置する23階建て、客室数373室(13〜22 階部)。客室面積は42~210㎡。付帯施設はレストラン、バンケット、ウェディング、チャペル、ミーティングルーム、スパ、 プール、フィットネスなど。設計は日本設計。施工は竹中工務店。

 6階から12階に併設されている「The Apartment Bay YOKOHAMA」は、客室数201室。客室面積は41~152㎡。月額賃料は36~168万円。室内設備は家具、家電、リネン類、食器、調理器具など。ウェスティンホテルの朝食、ルームサービス、フィットネス&スパが利用できる。すでに100件の申し込みがあり、30件が入居済み。積水ハウスが所有し、ケン・コーポレーションが運営する。

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テープカット

積水ハウス株式会社 仲井 嘉浩.jpg マリオット・インターナショナル カール・ハドソン.jpg 神奈川県知事 黒岩 祐治.jpg
左から仲井氏、カール氏、黒岩氏

 ◇        ◆     ◇

 〝ザ・リッツ・カールトン〟もそうだが、〝ウェスティン〟(東京)はもっとも好きなホテルの一つだ。どんな素晴らしいホテルが完成したのかわくわくしながら見学したのだが、正直に言って拍子抜けした。5階までの外観は「クルーズ船」をイメージしたもので美しいのだが、内観は同ブランドの「恵比寿」や「京都」でも「さくらタワー」でも「シェラトン」でもなかった。

 気になったのは、床や壁、建具・家具類が本物の「木」ではなくシート張りが目立ったことだ。記者はコンクリも鉄もその他ケミカル製品も美しいとは思うが、「木」を現すならやはり本物の木を使ってほしかった。今回のテーマがウェルビーイングやSDGsなのだからなおさらだ。

 本物の木の現しは経年劣化や維持管理コストがかさむのは分かるが、わが国は「風情」を重視する文化、美意識がある。積水ハウスも「経年美化」を掲げているではないか。

 さらに残念なのは、内覧会で同じ組の10人くらいの記者の方は案内者の説明にメモを取ることなどなく、6,000円以上もするスイートセットにはくぎ付けになったのに、シート張りにはほとんど関心を示さなかったことだ。何を美しいと見るかは人それぞれだが、自然の木の年輪、文様、節が美しいと小生は思う。人間も同じだ。素顔、素肌を覆い隠す厚化粧の女性のどこが美しいのか。

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エントランス

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エスカレータホール

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4階宴会・会議場

◇        ◆     ◇

 とはいえ、コンセプトに掲げる”ウェルビーイング”は申し分なく発揮されていると思った。天井高約5mの23階のレセプション・ラウンジは最高に素晴らしいし、同じフロアのバー、宴会場のほか1.3×20mのプール、スパ(小生はその価値は分からないが)、ウェスティンガーデン、クラブラウンジなどもよかったし、フィットネススタジオに備えられている器具は高価なTECHNOGYM製だった。客室のHeayenly®Bedは初めて見た。

 もう一つ、「The Apartment Bay YOKOHAMA」もなかなかいい。デザインは日本設計が監修したそうで、1階のロビー・ラウンジがとてもいい。宿泊料金は44㎡で42万円(坪単価約3.1万円)の宿泊料金はずいぶん高いと思ったが、すでに100件の申し込みがあり、うち30件は入居済みというのには驚いた。料金はオークウッド並みと聞いた。

  バーのメニューが面白い。県内の市町村をモチーフにしたカクテルは、例えば小田原市は「アンパン食べ歩き」(2,000円)だ。グラスワインは安くない。最低で2,000円、高いものは2,700円だ(記者がはまっているあるホテルの白のグラスワインは380円)。

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温水プール

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スイート客室

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ロビーラウンジ

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フィットネススタジオ

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チャペル

 

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