「丸ビル」
三菱地所は9月5日、丸の内再構築の初弾プロジェクトとして建て替えた「丸ビル」が9月6日で開業20周年を迎えるにあたり、同社執行役社長・吉田淳一氏の次のようなコメントを発表した。
・丸ビル開業後、この20年で丸の内エリアは大きな変化・進化を遂げた。現在も弊社のフラッグシップとして大きな役割を担っている。
・弊社は、130年以上にわたる丸の内の開発・マネジメントの歴史において、常に社会や時代の要請に先駆け、まちの姿を変化させてきた。
・近代日本の黎明期に本格的なビジネスセンターを整備した第1次開発、高度経済成長期の増大するオフィス需要に応え、大規模ビルへと建て替えた第二次開発、国際競争力の強化や文化・芸術機能の整備、環境共生の推進と同時に、「世界で最もインタラクション(相互作用)が活発なまち」を目指した第三次開発と推進しており、今もなお、変化・進化の真っただ中にいる。
・現在進行中の「NEXTステージ」では、イノベーション創発とデジタル基盤の強化を通じ、個人のクオリティオブライフ向上と社会的課題の発見・解決を生み出すまちづくりを目指しており、今後も豊かなまちづくりを通じて、社会に貢献していく。
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同社は丸ビルの建替えを皮切りに20年で18棟の再開発を完了。現在、丸の内再構築は「NEXT ステージ」として、主に常盤橋・有楽町エリアでの地方連携をはじめ、アーティストなど多彩な人が集う多様性あふれるまちづくりを進行中。20周年の丸ビルと15周年の新丸ビルは2023年春にかけて順次リニューアル予定。
この20年間で丸の内エリアの日曜日の歩行者通行量は約3倍、店舗数は約3倍(約280店→900店以上)、丸の内の当社ビルの延床面積は約1.9倍(1,586千㎡→3,026千㎡)に増加。
現在、エリア内に本社機能がある上場企業は118社で、日本橋の89社、虎ノ門の37社、品川の33社、渋谷の36社などを凌ぐ。外国金融機関事業所数も72か所で、虎ノ門の19か所以下を圧倒。FORTUNE GLOBAL 500本社数は20社で、ニューヨークの16社、ロンドンの15社より多い。上場企業の連結売上高は約122兆円(日本の総売上高の約8.85%)、就業者数は約28万人、建物棟数は102棟/約4,300事業所、建物延べ床面積は約940ha。
丸ビルは、敷地面積約10,029㎡、地下4階、地上37階建て延床面積約159,838㎡。設計・監理は三菱地所設計。施工は丸ビル建築工事共同企業体。着工は1999 年4月、竣工は2002年8月、開業は2002年9月6日。