大和ハウス工業は9月12日、開発中の物流施設「(仮称)D プロジェクトみえ朝日町」が「中部地方※」初の「いきもの共生事業所認証(ABINC認証)」 を日本トランスシティとともに取得したと発表した。同施設は2023年6月30日の竣工と同時に日本トランスシティが取得予定。
プロジェクトでは、地域の生態系に配慮して、コナラやヤマザクラ、ツツジ類、ヤマハギなどの在来種から草木を選定。また、本計画地は三重県が準絶滅危惧種に指定するコチドリの生息地に近接することから、コチドリの営巣環境を整備するために砂や小石を敷いた環境を整備する予定。さらに、周辺の水田や水路などに生息するメダカ、ドジョウなどの生き物を敷地内に整備した水辺のあるビオトープエリアに放流する予定。
施設は、伊勢湾岸自動車道みえ朝日インターチェンジより約700m、三重県三重郡朝日町大字埋縄に位置する開発面積約77,403㎡、鉄骨造3階建て延べ床面積約64,203㎡。着工は2022年7月1日。竣工予定は2023年6月30日。
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これまでABINC認証を受けた128件のうち中部地方としては初、物流施設は今回で5件目、わが故郷・三重県の施設なので取り上げることにした。
まず、同町が「中部地方」に含まれていることについて。同社は中部地方とは新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、静岡県、愛知県、三重県としているのでいいのだが、三重県は愛知、静岡、岐阜とともに東海地方(あるいは名古屋圏)で、学校では近畿地方に入っているはずだ。経済・文化的に近畿圏とつながっているのは伊賀地方と南部の尾鷲・熊野エリアのみなので、近畿と切り離し、東海地方として独立させたほうがいいと思う。
「朝日町」のことを全く知らなかったのでネットで調べた。四日市市に隣接する面積99K㎡という県下でもっとも小さな行政区で、人口は11,067人(令和4年3月末)とあった。
驚いたのは人口動態だ。昭和51年の7,076人をピークに漸減し、平成16年には6,721人まで減少している。しかし、その後はほぼ一貫して増加しており現在に至っている。この28年間の人口増加率は実に64.7%だ。こんな町村はほかにあるか。
ちなみに、東京都中央区は平成9年(1997年)の71,806人をボトムに、令和4年9月現在では173,198人になっており、約2.4倍増だ。平成16年からだと89.0%増となっており、おそらく人口伸び率は全国的に見ても突出しているはずだ。「HARUMI FLAG」もあるのでまだまだ爆発的に増えるのではないか。