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2023/02/07(火) 17:35

荒井首相秘書官のオフレコ会見 報じなかった約10名のメディアの釈明はないのか

投稿者:  牧田司

 荒井勝喜首相秘書官が3日夜のオフレコ会見で、LGBTQなど性的少数者に対する差別的発言を行ったことが問題となり、その翌日、更迭されたことが報じられた。「見るのも嫌だ。隣に住んでいるのも嫌だ」「同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる」などの発言は断じて許せない。更迭は当然だと思うが、同時にわれわれが考えないといといけないのは、そのような重大発言が飛び出すオフレコ記者会見が常態化しており、書くか書かないかは一部のメディアの判断に委ねられていることだ。これは危うい。

 最初にこの問題を取り上げたのは、全国紙では毎日新聞のようだ。同紙は荒井氏の発言があった2月3日22:57にWEBで第一報を報じた。同紙によると、オフレコ会見に同席していたのは約10名の記者で、「現場にいた毎日新聞政治部の記者は、一連の発言を首相官邸キャップを通じて東京本社政治部に報告した。本社編集編成局で協議した結果、荒井氏の発言は同性婚制度の賛否にとどまらず、性的少数者を傷つける差別的な内容であり、岸田政権の中枢で政策立案に関わる首相秘書官がこうした人権意識を持っていることは重大な問題だと判断」(023/2/4 20:48)、オフレコを解除する旨を荒井氏に伝えたうえ記事化。4日付朝刊記事は遠慮がちの3段見出しだった。

 そのほかの全国紙では、朝日新聞は、荒井氏がオンレコ会見で発言を撤回・謝罪したのを受け日付が変わった4日0時50分付WEBで記事化し、4日付朝刊で報じている。同紙記者はオフレコ会見には同席していなかったともしている。読売新聞は4日付夕刊トップ記事で、日経新聞は4日付夕刊で、産経新聞は5日付朝刊でそれぞれ報じた。

 問題は、オフレコ会見にいなかった朝日新聞はともかく、毎日新聞が報じなかったら、同席していた約10名の記者はどうしたかということだ。同席していたメディアの釈明も知りたかった。私見を言わせていただければ、公人にオフレコなどありえない。それを許せば権力とメディアの癒着を生む。

 かく言う小生もオフレコ取材は数えきれないほど経験している。その圧倒的多数は政治問題ではなく下半身、女性問題だった(男性問題はなかった)。情報源の秘匿は記者の生命線だし、小生だって脛に傷持つ。深入りはせず、口外したことはない。

 

 

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