三井不動産レジデンシャルは8月28日、都会の〝身軽でゆたかな暮らし〟を目指したシェアリング型の賃貸レジデンス「SOCO HAUS(ソコハウス)」を開発し、同日、ブランドサイトhttps://www.soco-haus.comを開設したと発表した。第一弾の女性専用「SOCO HAUS KORAKUEN」を2024年春に開業する。
同社グループの事業提案制度「MAG!C」を通じて生まれたもので、都市部での家賃は上昇を続けており、若年層にとっては豊かな暮らしをおくることのハードルが高くなっていることに着目し、使用頻度の少ない家具・家電を共用部に配置、自室をコンパクトにしながら自由に使えるスペースを確保しているのが特徴。
共用部には上質な空間や高機能でこだわりのある家具・家電を用意し、入居者の嗜好性にフォーカスし、ライフスタイルや価値観と親和性の高いサービスを厳選して提供する。企画にあたっては、プロジェクトの想定顧客と嗜好性の近い社員モニターを対象とした実証実験を実施している。
第一弾の女性専用「SOCO HAUS KORAKUEN」は、かつて同社の社員寮であった建物をリノベーションしたもので、東京メトロ丸ノ内線・南北線後楽園駅から徒歩9分、都営地下鉄大江戸線・三田線春日駅から徒歩9分、文京区春日二丁目に位置する敷地面積約755㎡、6階建て全76戸。専用面積は15.90~18.00㎡。入居募集開始予定は2023年12月。竣工予定は2024年2月。
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ネーミングの「SOCO HAUS(ソコハウス)」から、記者は徒然草の「心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば」を思い浮かべ、あるいはまた、都会の「底」に住むしかない若年層の住まいを連想したのだが、そうではないようだ。
「SOCO」は、「Small Options, City Oasis」というキーワードの略称とかで、狭いキッチンや使用頻度の少ない家具・家電は居室の外に置き、生まれたスペースで住む人が実現したい新しいライフスタイルを叶えるという想いを表現しているのだという。
なるほど。いわゆるZ世代の人と話し合ったことがあるが、些細なことには徹底してこだわる一方で、モノを所有する、独り占めにするという意識は希薄で、共用に対する抵抗感がないことに驚かされた。
賃貸だけでなく、分譲マンションにもこうしたシェアリング型がどんどん増えるのではないか。