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2023/11/23(木) 08:57

多摩市の次に好きな草加市だが…街並みは乱杭歯〝美しくない〟と感じる市民6割超

投稿者:  牧田司

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草加松原の瘤だらけの街路樹(強剪定されており、樹高は6mくらいか。電柱の添え物になっている。落葉樹のようだが、多摩市は冬場でも緑が楽しめるよう常緑樹も多い。行政も悪いが、これをよしとする市民にも問題がある。ビッグモーターとどこが違うのか)

 理由は明かせないが、草加市はわが街・多摩センターの次に好きな街(市)だ。好きだからこそ書く。ポラスグループ中央住宅「ときの環 草加松原」の記事と併せて読んでいただきたい。

 草加市は、毛長川を挟んで東京都足立区と接する。足立区側の南千住、北千住、西新井も他の街も五十歩百歩だとは思うが、毛長川を超えた東武スカイツリーラインの谷塚あたりから街並みは一変する。マンションなど高い建物があれば狭小敷地の戸建てが櫛比しており、まるで乱杭歯だ。

 なぜか。記者は都市計画、用途規制に問題があると考えている。都内でもっとも緑環境に恵まれている多摩市と比較するのは酷だが、草加市の用途地域分布を紹介する。 ( )内は多摩市。

 市域面積は2,502ha(2,108ha)で、市域面積に占める割合・面積は第一種・第二種低層住居専用地域は4.8%・121.3ha(31.4%・662.9ha)、第一種・第二種中高層住居専用地域、第一種・第二種住居地域、準住居地域は71.0%・1,777.4ha(56.1%・1,181.8ha)、近隣商業・商業地域は4.4%・110.1ha(5.7%・119.9ha)、準工業・工業地域は16.7%・416.5ha(2.6%・54.1ha=準工のみ)、工業専用地域は3.1%・76.7ha(0%・0ha)だ。

 草加市は第一種・第二種低層住居がわずか4.8%しかなく、多摩市は31.4%にも達している。両市とももっとも多い中高層・住居・準住居は建ぺい率60%、容積率200%が圧倒的に多いはずだ。近隣商業・商業は似てはいるが、比率は多摩市のほうが高い。準工・工業は草加市が16.7%、工専も3.1%なのに対し、多摩市は工業地域、工専がなく準工のみで2.6%しかない。

 断っておくが、記者は工業系や工専がダメとは言っていない。一般的に嫌悪施設と呼ばれるのはこれらの用途地域に存在し、エッセンシャルワーカーが職場としているものが多い。嫌悪施設の呼称も改めたほうがいい。法律にはそんな文言はどこにもない。

 必要なのはしっかりした住み分け・都市計画だ。例えば準工。風俗や危険性の伴う工場などは建築不可だが、それ以外の建築物はほとんど制限がない。一言でいえば〝なんでもあり〟の地域だ。用地をそれなりに明確にしている商業や近商よりたちが悪いと考えている。

 取材の帰りに見た街路樹は若木のはずだが、樹種がまったく分からない瘤だらけの老木に見えた。ビッグモーターと大差ないと思った。何の木か調べようと思ったが、街路樹データは公表されていない。多摩市は詳細な全木データを公表している。

 市の公表データによると、市のまちなみを美しいと感じている人は市全体で31.8%しかなく、「そう感じていない」人は62.5%に上る。多摩市はどうかというと、市民が好きなのは「自然や緑がたくさんある」「自然環境に恵まれている」が圧倒的多数を占める。

 そんな草加市とポラスは景観協定を結んだ。今回のポラスの1宅地の緑被率は約20%だが、このエリアの緑被率は15~16%にしか過ぎないはずだ。これをきっかけに緑被率アップに真剣に取り組んでいただきたい。これ以上書くと草加市民に怒られそうなのでやめるが、多摩市の緑被率(みどり率)は53.9%だ。

草加市初景観協定&全棟ZEH 敷地分断・送電線…難点克服ポラス「草加松原」(2023/11/22)

 

 

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