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2024/09/07(土) 13:44

旭化成ホームズ・積水ハウス・大和ハウス 3社連携して生物多様性保全活動推進

投稿者:  牧田司

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 旭化成ホームズ、積水ハウス、大和ハウス工業は9月4日、それぞれ個社の生物多様性保全の取り組みを統合すれば生態学的に補完し合うことが実証されたとし、国際目標である2030年のネイチャー・ポジティブ(生物多様性の損失を止め、反転させ、回復軌道に乗せること)実現に向けて、3社が連携して都市の生物多様性保全活動を推進すると発表した。今後、住宅・不動産業界全体で推進し、加速させることに貢献していくとしている。

 3社それぞれの生物多様性の取り組みを琉球大学発のスタートアップであるシンク・ネイチャーが分析した結果、琉球大学発のスタートアップ、シンク・ネイチャーが分析した結果、生態学的に補完し合い、ネイチャー・ポジティブの実効性におけるシナジーが明示されたとしている。

 旭化成ホームズは様々な高さの樹木(階層構造)を植栽し街並みへの貢献と都市に小さな森を創出することを目指した「まちもり」を、積水ハウスは生態系に配慮し地域の気候風土にあった在来樹種を中心に植栽する「5本の樹」計画を、大和ハウス工業は様々な用途の不動産に50%以上の在来種を植栽する「みどりをつなごう!」をそれぞれ取り組んでいる。

 今回の結果を受けて3社は、在来樹種に着目した植栽提案を住宅・不動産業界全体で推進し、生物多様性保全への取り組みを加速させることに貢献していくとしている。

 今回の協働について、琉球大学理学部教授でシンク・ネイチャーCEO久保田康裕氏は「本分析プロジェクトは、複数企業の植栽事業のネイチャー・ポジティブ効果を可視化することが社会的シグナルとなりうる、世界で初めてのケースだろう。これにより、さらなる企業を巻き込んだ集団的アクションが促され、不動産住宅建設ビジネスにおいて、生物多様性が新たな価値基準となり、アーバンネイチャーポジティブの文脈で、業界全体として高付加価値される状況、新たなビジネス機会の創出を期待したい」とコメントしている。

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 リリースが発表された4日は、「グラングリーン大阪」のメディア向け内覧会の取材があり、朝4時に起き、夜に帰って酒を飲んでいるときにざっと読み、いま改めて読んだ。記事化が遅れたのはそのためだが、酒を飲むのが忙しいのはいつものことだが、最近は2024バリンオリンピックのころから夜も昼も区別できなくなり、取材も結構入っているからでもあり。西武が負けるころには寝込んでいる。

 「グラングリーン大阪」の「うめきた公園」は素晴らしく、感動すら覚えたが、今回の協働もまた素晴らしい。住宅そのものの省エネ、脱炭素化、安心・安全の取り組みはかなり進んでいるが、外構・植栽の取り組みは遅れているとずっと思ってきた。住宅と緑環境は不可分なはずなのに、それを統合した価値基準は可視化されていない。

 今回の発表を受けて、久保田教授が「生物多様性が新たな価値基準となり、アーバンネイチャーポジティブの文脈で、業界全体として高付加価値される状況、新たなビジネス機会の創出を期待したい」とコメントしているが、デベロッパーも3社に負けない取り組みを行っているデベロッパーはある。住宅・不動産の垣根を超えた取り組みになるよう期待したい。


 

 

 

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