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2025/01/17(金) 00:16

マンション管理適正評価、管理業者管理方式を推進 管理協・高松理事長 賀詞交歓会

投稿者:  牧田司

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高松氏(第一ホテル東京で)

 マンション管理業協会は1月16日、新年賀詞交歓会を開催。同協会理事長・高松茂氏(三井不動産レジデンシャルサービス会長)は次のようにあいさつした。

 明けましておめでとうございます。理事長の高松でございます。

 マンション管理業協会賀詞交歓会に国会議員の先生方をはじめ、多くのご来賓の皆様にご出席いただき誠にありがとうございます。新年に当たり、ご挨拶申し上げます。

 まず、この場をお借りしましてご報告させていただきたいことがございます。

 昨年8月、17年間の長きに亘りまして、幣協会の理事長を務められました川崎達之氏がお亡なりになりました。 永年のマンション管理業界への御功労に感謝申し上げ、ここに哀悼の意を表したいと思います。

 早速ではございますが、マンションを取り巻く状況に目を向けますと、国土交通省が昨年8月に公表したマンション総合調査では、世帯主の年齢が5年前の調査結果と比べ、「30歳以下」は減少する一方、「70歳以上」は増加しています。

 また、国土交通省の推計によりますと2043年には、築40年以上のマンションストック数が460万戸を超えるとされています。

 このように、マンションをめぐる「2つの老い」が確実に進行しています。

 弊会としては、マンション管理組合や区分所有者を支援する業界団体として、積極的に諸施策に取り組んで参ります。

 まず、「マンション管理適正評価」の推進です。

 これは、マンションの管理状態をソフト・ハードの両面から30項目について評価し、その評価結果を、五つ星をもって6段階で表示するものです。

 「マンションは管理を買え」と言われて久しいですが、ご覧いただいているような、適正評価を通じた「管理の見える化」が、資産価値の維持向上に繋がっていくことを広くお示ししていきたいと考えています。

 おかげさまをもちまして、適正評価に関しては、8つの金融機関において住宅ローン優遇条件に組み入れていただいており、また、10の不動産ポータルサイトと連携させていただいています。

 さらには、行政との連携も進んでおり、昨年12月には、広島県が運営するインフラマネジメント基盤であります、ドボックスというシステムにおきまして、評価制度に登録されたマンション管理情報の掲載を開始しています。

 現在、弊会では、「マンション管理適正評価」に関し、本年度末での登録1万件の目標を掲げ、会員各社がその普及・推進に取り組んでいるところであり、現在、約6,800件のご登録をいただいております。国の「管理計画認定」とのワンストップ申請も拡大しており、認定マンションの約7割が評価制度経由の申請となっています。管理計画認定と適正評価とは、言わば「車の両輪」であると考えています。皆様の御理解・御支援を引き続きよろしくお願いいたします。

 また、政策要望、税制要望につきましては弊会がかねてから要望していました、適正評価を受けたマンションに係る住宅金融支援機構の「マンションすまい・る債」の利率の上乗せについて、現在、国土交通省と住宅金融支援機構との間で、導入に向けて準備が進んでいるとお聞きしております。その御尽力に対し心から感謝と敬意を表します。

 また、令和4年4月に施行された「マンション長寿命化促進税制」につきましても、本年3月末に期限を迎えることから、弊会としてはその延長についてかねてから要望してまいりました。

 この件につきましては、国会議員の皆様ならびに国土交通省の皆様の御尽力により、「令和7年度税制改正大綱」に、適用期限を2年延長することが盛り込まれました。

 関係者の皆様に対して、改めて感謝を申し上げます。

 本税制の期限が延長された暁には、弊会としてもその活用の促進を図り、マンションの長寿命化につなげていきたいと考えています。

 さらに、現在、国においては、マンション法の改正に向けた検討が進められています。そのうち、「管理組合の担い手不足」などを背景として、区分所有者以外が管理者に就任する、「外部管理者方式」においては、管理業者がその受け皿になるケースが多くあります。

 これに関しては、既に昨年6月に、国土交通省において「マンションにおける外部管理者方式等に関するガイドライン」が公表されており、現在、弊会では「ガイドライン」の周知に努めているところであります。

 また、法制化にあたっては、管理業者の創意工夫により、お客様の御負担の小さい、「管理業者管理者方式」が推進されるように弊会としても意見を述べていきたいと考えています。

 以上のほかにも、マンションの管理を巡ってはカスタマーハラスメント対応など様々な課題がありますが、弊会は、今後もマンション管理業界の発展のため全力を尽くしてまいります。

 関係各位の皆様には、引き続き一層の御支援と御協力をお願い申し上げますとともに、御健勝と御活躍を心からお祈り申し上げ、新年の挨拶とさせていただきます。

 ありがとうございました。

 賀詞交歓会では、マンション管理適正評価制度で、登録件数が受託する管理物件の2割以上に達している遠鉄アシストと穴吹コミュニティが表彰された。

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左から表彰された穴吹コミュニティ、高松理事長、遠鉄アシスト

◇        ◆     ◇

 来賓として出席した小池百合子・東京都知事は、都の防災対策に触れ、タワーマンションのエレベーターが停まっても大丈夫なことを清家愛・港区長、森沢恭子・品川区長、大久保朋果・江東区長と一緒に体験したことを紹介し、「(管理協の皆さんには)都民と区、都を結びつける橋渡し役になることを期待しています」とあいさつした。

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小池氏

 

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