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2025/02/12(水) 18:40

都心3区の成約件数は首都圏全体の7% 成約価格は全体の17% 東日本レインズ

投稿者:  牧田司

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 東日本レインズのデータは、首都圏中古マンション坪単価はすさまじい勢いで上昇し続けていることを示している。

 ただ、首都圏をエリア別にみると、東京都心3区(千代田区、中央区、港区)の価格高騰が全体の価格を引き上げており、郊外はそれほど上昇していないことも分かる。この1年間のエリア別坪単価の推移を別表・グラフに示した。

 これによると、首都圏全体では2025年1月の中古マンションの坪単価は270.2万円で、前年同月比7.8%上昇している。エリア別にみると、都心3区は722.9万円(前年同月比30.8%増)、東京都区部407.8万円(同13.7%増)、東京都多摩185.5万円(同4.5%減)、神奈川県194.4万円(同1.1%増)、埼玉県139.7万円(同2.5%減)、千葉県136.3万円(同4.9%増)となっている。

 もう少しデータを詳しく見ると、都心3区の成約件数は218件で首都圏全体の成約件数に占める割合は6.7%、平均成約価格は13,275万円で首都圏全体の成約価格に占める割合は17.3%になる。

 この数字をどう見るかだが、記者は都心部の一等地は坪1,000万円どころか2,000万円、3,000万円に上昇すると見ているので、中古マンションはその7掛けとして現在の価格はわからないでもない。一般的な取得層の取得限界ははるかに超えているが、市場とはそのようなものだ。投機的な需要が価格を押し上げるのは十分理解できる。得をするのか損をするのか、それはわからない。

 郊外はどうか。新築マンションは土地代がタダでも坪単価は200万円を突破しつつある。記者は、一般的な需要層の購入取得限界は坪250~300万円とみている。現在の住宅ローン金利水準が継続されればという条件はつくが、相対的に賃貸住宅の賃料が高く、面積を中心とする質の向上も期待できない現状を考慮すると、現在の中古マンションの坪単価はまだ上昇の余地があると見ている。

 課題は、中古マンションの断熱性能を引き上げることと、管理組合運営を理事会方式から管理業者管理方式に切り替えることで、組合員の負担を軽減することではないかと考えている。

 買取再販業者には、水回りのリフォームだけでなく、窓ガラスの断熱性能を高めてほしい。断熱フィルムを張るとか、断熱ガラスに改修すべきだと思う(区分所有法、標準管理規約上も可能になっている)。

 管理業者管理方式の採用については、利益相反を懸念する声もあるが、仮に管理業者がそのようなことを行ったら、その会社だけでなく親会社、業界の大問題に発展する。そのような愚は冒さないはずだ。管理会社と組合のWin-Winの関係は構築できるはずだ。報酬(組合員の負担)も相場とされる1,000円/月というのも理事の負担を考えれば妥当な金額ではないか。

2025年1月の中古マンション・戸建ての約件数は2けた増東日本レインズ(2025/2/11)

 

 

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