AQ Group入社式
加藤氏
AQ Groupは4月1日、「キニナル(木に成る・気になる)入社式~伝統のカンナ削り入社式20回目記念~」を開催。同社創業社長・宮沢俊哉氏代わって新たな社長に就任した加藤博昭氏(正式には5月28日開催の株主総会)が次のように祝辞を述べた。
祝辞全文掲載は同社広報課の協力により実現したものだ。、この日入社式に参加された全120人の新入社員はもちろん、全国数十万人の新入社員の方に読んでいただきたい。生きるヒントはここにある。
式典後は、恒例のカンナ削り、木のストローづくりのほか、加藤氏の発案か、新たにアスナロの植樹イベントも行われた。
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新入社員の皆さん、ご入社、誠におめでとうございます。本日、こうして皆さんをAQグループのお仲間として、迎えられることができましたことを心から歓迎いたします。皆さんは厳しい採用プロセスを経て今日この場にいることは、これまでの皆さん自身の努力の成果です。
新たなスタートを切れることに、改めて心よりお祝いを申し上げます。まず初めに、今年3月、AQグループの新年度を迎えたんですけども、これにあたりましてこれまで47年間、創業者として、そして社長としてこのAQグループを成長させてこられた宮沢さんから私に社長が交代することとなり、既に新しい体制でスタートを切っております。
私もかつて新入社員としてこの会社に入社をしました。私の出社の初日の仕事は、電話当番でした。それ以外に役に立つことがなかったからです。しかし初めて電話を受けたときに、緊張のあまり、うまく言葉が出ず、そして相手の名前もよく聞き取れず、要件も復唱すらできないまま、1回目の電話を終えて迷惑をかけてしまいました。
散々なスタートだったことを今でも覚えていまして、その当時を思い出しながら、今日この場に立っております。当時、当社は小さな工務店でしたが、今、こうして日本初の純木造ビルを建築する技術を持ち、しかも私が社長として皆さん祝辞をすることは、想像もできなかったことは、いうまでもありません。
私はこれまで多くの成長機会をいただき、一つひとつの挑戦をしては、失敗を繰り返してまいりました。ただ、その失敗をそのたびに素直に認めて、それをしっかり振り返って、周りの人にも助けを乞い、そして学びを得て、その経験を周囲の人たち、先輩後輩たちに伝えてきました。
その取り組みがあったからこそ、今があると感じています。皆さんも失敗を恐れず、思考にロックをかけずにたくさんの挑戦をしていってほしいなと思っています。さて私達は、これからチームで、社員総員で宮沢会長の思いを繋ぎ、今後もお客様や社会に価値を提供することを使命に取り組み続けます。
注文住宅では日本一を目指し、中大規模木造建築分野では世界に、私達の持つ技術を提供していきたいと考えています。これは皆さん1人ひとりの力も相重なって、その未来への原動力となって実現してまいりましょう。そのためにも、私達AQグループは創業者の強い信念である木造建築の技術を磨き続け、このDNAを持ち続けて展開をしてまいります。
本日の入社式の式典の後には、皆さんに植樹、カンナ削り、木のストロー制作といった体験をしていただきます。木はただの材料ではありません。人の手によって形を変え、ぬくもりある空間を生み出し、何十年、何百年と生き続ける存在です。
木とともに歩む私達は、木を使うということの意味を深く理解し、責任を持たなければなりません。植樹は、未来へと繋がる命を育む行為です。カンナ削りは、職人の技そして木が持つ美しさ、これをじかに感じることができます。
木のストローを作るということは、環境を考え、持続可能な社会に向けた小さな一歩を実感する、そんな機会になるでしょう。これらの体験を通じて、匠の心と環境を繋ぐということがどういうことなのか、ぜひ感じ取ってください。
そして、この学びを皆さん自身の成長の糧とし、会社の一員としてだけでなく、木造の技術を受け継ぐ者としての誇りと責任に繋げ、挑戦し続ける姿勢を大切にしてほしいと思います。私達は、若い皆さんの力と、新しい使命に大きな期待を寄せています。
失敗を恐れず、自ら考え行動し、新たな可能性を切り開いてくれることを願っています。最後になりますが、皆さんがどんな道を歩むのか、経験をするのか非常に楽しみです。AQグループでの経験が木のようにしっかりと根を張って、皆さんの人生を豊かにすることを心から願い、祝辞とさせていただきます。
ともに学び、ともに成長し、素晴らしい未来を築いてまいりましょう。
カンナ削り
カンナ削りイベント
植樹イベント
植樹イベント
木のストロー体験イベント