建設物価調査会は6月10日、2025年5月の「建設物価 建築費指数」をまとめ発表。2015年を100とした東京圏の集合住宅(RC造)の工事原価指数は137.2となり、前月比1.3%、前年同月比6.5%上昇したほか、事務所(S造)、工場(S造)、住宅(W造)とも前月比、前年同月比とも上昇した。他の都市圏もほぼ同様に上昇した。
上昇要因として、生コンクリートは、セメントや砂などの原材料費や製造プラントの人件費、ドライバーの人件費や燃料油を含んだ輸送費、プラント施設の維持管理費など製造全般のコストの増加を背景としたメーカーの値上げを需要家が認め、価格転嫁していることを上げている。
一方、電線・ケーブルについて原材料である銅の国際相場価格の下落を背景に、需要家の値下げ要求の強まりから、メーカーや販売店が製品価格を引き下げ、指数動向のマイナスに寄与したとしている。
事務所(S造)の指数は137.0%で前月比0.4%増、前年同月比3.9%増。集合住宅(RC造)は137.2%で前月比1.0%増、前年同月比5.0%増。工場(S造)は135.7%で前月比0.5%増、前年同月比3.0%増。住宅(W造)は141.5%で前月比0.3%増、前年同月比2.9%増となっている。