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2013/08/27(火) 17:29

「商住共存」の適用を受けた東急不動産他「ブランズ横濱馬車道レジデンシャル」

投稿者:  牧田司

売れ行き好調 第1期70戸完売へ

 


ブランズ横濱馬車道レジデンシャル」完成予想図

 東急不動産(事業比率55%)とワールドレジデンシャル(同45%)の共同事業マンション「ブランズ横濱馬車道レジデンシャル」を見学した。全130戸のうち第1期70戸が近く分譲されるが、完売のめどが立っているなど売れ行きは好調だ。

 物件は、みなとみらい線馬車道駅から徒歩5分、またはJR根岸・京浜東北線桜木町駅から徒歩6分、横浜市中区住吉町6丁目に位置する14階建て全130戸の規模。第1期70戸の専有面積は44.6374.68㎡、価格は3,338万~6,978万円(最多価格帯4,300万円台)、坪単価は268万円。竣工予定は平成271月中旬。施工はフジタ。販売代理は東急リバブル、ワールドレジセリング831日に抽選分譲される。

 現地は商業地域だが、道路を挟んで川が流れており、開放感も確保されている。建物デザインは白と黒が基調の印象的なものだ。1階から4階までがホテルというのも特徴で、マンション居住者はホテルライクなサービスも受けられる。設備・仕様もキッチンや洗面質のカウンターに自然石が用いられており、食洗機は標準装備。トイレの把手は壁面から出っ張らないようセットバックされている。

 ◇      ◆      ◇

 横浜市都心機能誘導地区建築条例では、住宅などの容積率を300%に制限する一方で、事務所・店舗などの商業機能を誘導することで住機能と業務・商業機能の調和を図ろうという「商住共存地区」制度がある。例えば指定容積率が600%の場合、住宅部分の容積率は300%で、業務・商業施設を150%確保すれば、この150%を住宅部分の容積率300%に上乗せして450%にしてもいいというものだ。このマンションもその適用を受けており、1階から4階までがホテルになっているのはそのためだ。

 この「商住共存」がいいか悪いか、記者は判断できない。一般的に商業地域は何を建てても可能な地域だ。その地域で住宅建設を抑制するのはいかがなものかと思うが、用途規制は自治体の自由裁量に任せてもいいという考えも分からないではない。

 ただ、「商住共存」の言葉からは、空洞化した都心部の商業エリアに住機能を誘導しようという政策を思い浮かべる。「職住近接」もそうだろう。住宅を抑制して業務・商業施設の誘導を図ろうというのは横浜市以外ではそれほどないのではないか。市ではこれまで10件ぐらいがこの制度の適用を受けているという。この制度により既存不適格建築物になった建物は相当あるのではないか。

      ◆      ◇

 売れ行きがいいのに驚いた。5月に取材した関内駅から徒歩10分の三井不動産レジデンシャル「パークホームズ横濱山下公園」79戸は坪250万円で即日完売したのは納得だが、今回は坪268万円だ。やや高いのではないかと思うが、これは関内と桜木町の差か。それともマンションの近接地が、老朽化した関内の横浜市庁舎の建て替え候補地になっているのも影響しているのか。6月15日にモデルルームをオープンして以降、来場者は約450件にのぼっている。

 

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