ご本人の了解を得られたので、「融通無碍」氏の2026年7月19日付ブログコラム「マンション1戸300億円」をそのまま以下に転載する。
1戸当たりのマンションが300億円と聞き、腰を抜かさんばかりに驚いた。
オイオイそれって本当の話なのかよ?
友人と出前の弁当を食っている時、思わず箸を止め、真顔で友人の顔を見た。
何でも友人曰く、先日ある友達とそのマンションの居住者と3人で東京タワー近くのレストランで食事後、「うちに来ませんか」と友人ともども招待されたとか。
レストランを出たら車が待っていた。
タクシーなんかではないという。
待っていたのはお抱え運転手付きの「ベントレー」。
ベントレーと言えば、あのロールスロイスともども英国の超・超・超高級車の代名詞でもある。
友人曰く、その車で4~5、6分だったかな…。
そのマンションに着いたと思ったら、住戸専用のエレベーターだった。
着いた先は55階だったか56階の住宅にピタリ、ノンストップで到着。
「ほら、あそこに東京タワーが…」「空港が、ほら、あそこに羽田が眼下に見えるでしょ」
マンションから夜の大東京、大都会の夜景を360度俯瞰を堪能したとか
友人曰く「雲の上にいた気分だった」
ボクはこの話に思わず好奇心がむらむらと湧いてきた。
そこで、友人に聞いた
そのマンションの名前一体何て言うの?…
カバンから急いでメモ用紙を引っ張り出し、今まで右手に持っていた箸を放り出し、すらすらとメモが書けるシャープペン・PRESSMAN 0・9を筆箱から取り出して、友人が発する次の言葉を待った。
「アマンレジデンス東京」
「そう言っていた」
「何でも53階から上が住宅で、住宅は全部専用のエレベーターが付いているらしい」
え、そんなマンションあるの…
まるで、あの、あの、ほら、アメリカの映画であったじゃん…
え…と、何だったけな、出てこない、ほら大口の女、美人の女…
映画音楽がものすごくテンポのいい曲で、ニューヨーク5番街で好きな洋服を買っていくたびに、女が素敵に大変身する、あの映画…
思い出さない?映画の題名…
ボクはここまで題名が出ているんだが、それが出てこない
友人もこの映画を観ていたようで、そう、そう、あの映画と同じだった。
エレベーターが止まったらそこはペントハウスだった。そう証言した。
結局、友人と弁当そっちのけで話していたが、映画の題名は終ぞ思い出せず仕舞いだった。
それが友人と別れた後、グリーン車のシートに身を沈めて、頭の中であのテンポのいい曲を反芻しているうちに、あ、そうだ「プリティウーマン」だったとようやく題名を思い出した。
その後はネットで検索し、出演者はリチャード・ギアとジュリア・ロバーツと言うことが分かった。
そのリチャード・ギア扮する青年実業家がニューヨークで定宿としているホテルが最上階のペントハウスだった。
この映画ではエレベーターは宿泊客と一緒だが、「アマンレジデンス東京」は各住戸ごとに専用のエレベーターが付いているとか。
53階~64階まで90戸近い住宅があるそうだが、設計上、一体どうやればそれが可能になるのか、ボクのように庶民的な団地、日本住宅公団(現在のUR)が供給してきた団地、超高層住宅を取材してきた記者には全戸専用エレベーター付き住宅なんて、想像外も想像外でイメージが沸かない。
さて、この話を聞いてちょうど1週間後の今日(7月19日)、都内に出たついでに用が済んだ後、築地から地下鉄日比谷線で六本木に出て、例の「アマンレジデンス東京」を一目見たくなり、現場に急行した。
こういう時は「時は金なり」だ。
炎天下歩いて熱中症にでもなったら目も当てられないので、六本木交差点でタクシーを拾った。
住所も事前に調べおいていたので、タクシー運転手さんに告げると、「その住所はナビには出てこない」と言う。
ただし「超お金持ちが住んでいるあのマンションのことですね」と言ってくれたので、当然知っているようで、運良くワンメーター500円で現場に案内してくれた。
これが超高層「アマンレジデンス東京」。
とにかくこの地域の全体像を掴まないと話にならないと考え、取材と同様で、インホメーションセンターをまず探した。
あった、あった。
ここでいただいた資料によると、300億円するマンション名は「アマンレジデンス東京」だが、タワーの正式名は「森JPタワー」。
この「森JPタワー」は64階建てだが、住戸は53~64階。それ以外の構成はB1~4階までが商業施設、5階~52階までがオフィスとなっていた。
この「森JPタワー」を核に麻布台ヒルズは広大な敷地に、商業施設やホテル、オフィス併設の住宅棟が合計4棟も林立していた。
この日いただいた資料によると事業名称は「虎ノ門・麻布台地区第一種市街地再開発事業」で、事業者は「虎ノ門・麻布台地区市街地再開発組合」、事業手法は「市街地再開発事業」となっていた。
区域面積は約8.1ha、敷地面積は約6万3900㎡、延床面積は約86万1700㎡、主要用途は事務所、住宅、店舗、ホテル、文化施設、インターナショナルスクール、診療所等。駐車場は1874台、
事業費約6400億円、組合数273名(2023年5月時点)
着工2019年8月5日、開業2023年11月24日――とあった。
いずれにしても昭和の時代はこういった大規模再開発は住宅公団の専売特許だったが、時代は平成、令和に入り、民間でもこんな大きなスケールの再開発ができるようになった。
時代が変わった証拠だと痛感した。
それはそれとして冒頭の1戸当たり300億円のマンションだが、ボクは友人を招待した人の名前を聞いたが、ここではそれは伏せる。
またこの300億円のマンションに今実際に誰が住んでいるのか数名だが聞いたが、これも公表することは控える。
でも1戸300億円については、この1週間いろいろ調べたところ、これはまじで本当のようだ。
実際、このマンションを購入した人から友人がその額を聞いたのだから、間違いないと思う。
それと53階~64階までの全部が300億円前後で売買されているわけではないことも分かった。
このマンションの住戸数や住宅専用面積(㎡数)は一切市場には正式公表されていない。
しかしネット検索すると平均は300㎡前後で、高層階に行けば行くほど広くなり、400㎡、500㎡、600㎡、700㎡となり、最上階付近は1000㎡~1500㎡らしい。
するとペントハウスが300億円とすれば、このマンションの平均的住宅は90億円前後か。
それにしても凄い額の一言だ。
そのうえ、このマンション購入者の特権として、居住者専用のラウンジやバーがあり、専属シェフが料理を提供する空間もあり、大型プールもあるなど、超高級ホテル並みサービスが享受できるらしい。
友人は実際にこのマンションに招待されたが、そこまでは見なかった。
でも至福の時を過ごしたと言っているのだから、世の中には桁違なマンション、想像を絶するマンションがあるーそれだけは確かなことだ。
ボクは今日酷暑の中、白昼夢の世界に耽っていた。
この一帯をうろうろと相当長い時間かけて散策していたが、高いビルを見上げるたびに、頭はクラクラ、空想、幻想、白昼の幻が頭の中を彷徨い、まるで迷路を歩いているような気分になった。
どのくらい歩いたんだろう。
気が付いたら地下鉄六本木駅の改札口に立っていた。
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