「アリオンテラス妙蓮寺」はひな壇造成の全9戸
「アリオンテラス妙蓮寺」
大京の戸建てブランド「アリオンテラス」第4弾の「アリオンテラス妙蓮寺」を見学した。妙蓮寺駅から10m以上はあると思われる坂を上り下りしなければならない難点はあるが、現地は南傾斜のひな壇形状で価格もリーズナブルなものになりそうだ。
物件は、東急東横線妙蓮寺駅から徒歩 9分、横浜市区松見町三丁目に位置する全9区画。土地面積は100.10~185.94㎡、建物面積は95.22~104.12㎡、価格は未定。建物は2×4工法2階建て、施工は東急ホームズ、8月に竣工済み。
現地は、妙蓮寺駅から高低差で10m以上はあると思われる坂の頂上の鎌倉街道まで数分歩き、さらに同じぐらいの坂を下ったひな壇造成地。高低差は約6m。一番低いところの建物でも道路面より約2mの擁壁の上に建てられている。
敷地面積を平均約38坪確保し、「アリオンテラス」シリーズでは初の街区を見守る防犯カメラを設置しているのが特徴。大京オリジナルの設備も標準採用している。
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「アリオンテラス」は2011年に第一弾「横濱山手」(7戸、施工イトーピアホーム)に分譲されて以来、昨年分譲の「蘆花公園」(8戸、施工イトーピアホーム)、「西新井」(3戸、施工ポラス)に次いで今回が4物件目。記者が見学するのは「蘆花公園」に次いで2件目だ。
もちろん、見学の目的は、マンションで実績豊富な同社がどのような都市型戸建てで競争が激化している市場に挑もうとしているのかを知るためだ。
結論から言えば、駅からの坂が相当きつい難点を除けば、価格は6,000万円ぐらいに収まりそうなので、追い風の市場もあるので完売までそれほど時間はかからないとみた。
一つ二つ、注文をつけるとすれば、〝大京の戸建て〟をもっとアピールすべきだと思う。設備・機器に関してはマンションに採用している「ライオンズ リビング ラボ」は十分差別化ができていると思うが、外観デザインや植栽計画、間取りプランはまだまだ不十分だ。〝これは素敵〟というものを盛り込まないと勝てないと思う。
今回の物件でも、ひな壇造成はいいが、擁壁の壁面が勝りがちだ。植栽計画によって和らげることもできたのではないか。間取り・プランでは、玄関・ホールが狭く、LDとは幅60cm、高さ1.8mの引き戸によって隔てられているのだが、玄関-ホール-リビングと一体的な空間として演出すべきではないかと思った。壁一杯に親子ドアにでもすれば〝これは素敵〟になるはずだ。
まだ4物件目の段階で厳しいことを言うようだが、一つひとつが勝負だ。現段階ではブランド力はないに等しい。他のデベロッパーの2倍、3倍の努力をしないと勝ち残れない。近く同社は「三鷹」で近鉄不動産と共同で分譲するという。楽しみにしたい。
リビング