池袋駅圏では記録的な売れ行き
「BrilliaTower 池袋」完成予想図
東京建物と首都圏不燃建築公社は9月3日、豊島区本庁舎との一体超高層マンション「BrilliaTower 池袋」(全432戸、分譲戸数322戸)を9 月2 日に全戸契約完売したと発表した。4月にモデルルームをオープンして以来3 千組超の来場者を集め、最高18 倍、平均2.7 倍の競争倍率となり、7 月13 日の第1期分譲から約7 週間で全戸完売となった。
契約者の年齢は、40歳代~50歳代が全体の約50%を占め、家族数は2人が約40%、3人が約25%。職業は会社員が約30%、医師が約17%、会社役員が約15%。
物件の専有面積は31.25~161.26㎡、価格は3,398万~2億998万円(最多価格帯7,800万円台)。
◇ ◆ ◇
人気にはなると思っていたが、わずか7週間で完売するとは驚きだ。これまで池袋駅圏でタワーマンションはかなり分譲されているが、300戸超がこれほど速く完売したのは過去に例がない。
単価は記者発表されたとき坪330万円前後とはじいた。物件の質としては最高レベルだが、やはり池袋駅圏で立地、アクセスなどを考えるとこの単価が上限で、近隣物件も苦戦していることからはじき出した単価だった。坪320万円なら即日完売するとみていた。
しかし、実際はもっと高く最終的には340万円ぐらいになったのではないか。億ションはそれほど多くないはずだが、それでもこれほど速く完売したのは初めてだ。
やはり区庁舎との一体開発で、東池袋駅直結、長期優良住宅、耐震性能などに加え、隈研吾氏がデザインを監修したというのも人気を呼んだ要因だろう。大胆な壁面緑化やせせらぎを建物の外周にめぐらすなど、民間のマンションでは考えられないような贅沢な造りが評価されたのだろう。「区庁舎一体」「隈研吾」ブランドが信じられないような人気を呼んだということか。記者発表のとき、隈氏のデザイン監修は「坪当たり10~15万円の価値」があると書いたが、大変失礼なことを書いた。この人気ぶりからすればもっと高い。
明日は「富久町」の記者発表会があるし、来週には「桜上水」の発表会もある。強気な価格設定になるのは間違いない。