伊藤忠都市開発の「クレヴィアタワー目黒不動前」を見学した。同社の首都圏での「クレヴィア」シリーズでは初のタワーマンションで、坪単価330万円も過去最高単価、品川区初の免震「長期優良住宅」認定も取得している。
物件は、東急目黒線不動前駅から徒歩4分、またはJR五反田駅から徒歩10分、品川区西五反田3丁目に位置する21階建て全138戸の規模。専有面積は42.05~73.87㎡、坪単価は330万円。竣工予定は平成27年2月。設計・施工は三井住友建設。販売代理は伊藤忠ハウジング。すでに第1期55戸が完売している。
現地は、山手通りに面しており、建物は敷地境界線から約10mセットバックして建てられており全戸南向き。免震構造を採用したほか、三井住友の「Sulatto3(スラット3)」構法により南側の開口部の梁をなくし約2.2mのハイサッシを実現した。共用部分にはサントリー・ミドリエを配置。
住戸プランは、単身女性に人気のエリアであることを重視し、1LDKタイプを40戸、2LDKを62戸それぞれ設置し、全体の74%を単身・DINKS向けとしているのが特徴。
販売事務所ではキヤノンMRシステム「MREAL」によるバーチャル見学が可能。「免震構造」もよく見える。
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最近見学しているマンションの単価予想は三菱地所レジデンスの「千鳥ケ淵」以外はことごとく外している。デベロッパー各社がみんな強気な価格設定をしているからだ。ここも現地を見て坪単価330万円とはじいたが、担当者に「私は330万円ぐらいだと思うが、もっと高いんでしょう」と聞いたら「いえ、330万円です」と答えが返ってきた。
単価は決して安くはないが、建築費が上昇していること、免震タワーであることなどを考えるとリーズナブルなものだろうと思う。
単価予想が的中したのもうれしかったが、それ以上にうれしかったのは、記者が推奨しているサントリー・ミドリエが販売事務所の正面に飾ってあったことだ。大きさは幅約8m、高さ約2m。完成後のマンション共用部分にも同じミドリエが設置されるという。
72㎡のモデルルームは動線とカラーリングがいい。デザイナー・別府ひとみ氏がコーディネートしたもので、キッチンカウンターはフィオレストーンを採用。ドアノブは台座まで一体となったもの。引き戸はソフトクローズ機能付き。格子デザインやグレーが基調の建具・ドアなども採用されている。
敷地の周囲には8~9階建ての建物が建っているが、それ以上のフロアからは北側の都心方面も望める。1期完売も納得だ。