RBA野球大会水曜ブロックの予選トーナメントは残り８試合。今年の各チームの戦力がほぼ見えた。前半戦を振り返って、新戦力を通信簿にまとめてみた。
100点満点 ミサワホーム東京 優勝狙える強力新人４人
花丸100点満点はミサワホーム東京。新人の酒田南－東洋大軟式の高橋、明大中野－明大硬式の米山、日大鶴ケ丘－日大サークルの谷屋が大活躍。３番を任された高橋は積水ハウス京葉の生田の速球をものの見事にはじき返した。一打にして自信を喪失した生田はその後勝負を避けた。高橋はオープンハウスの川崎からも２打席連続四球を選んだ。打力は桁違い。
捕手を務め８番を打つ米山は積水ハウス京葉戦で生田からサヨナラ３塁打を放った。ただ、あの古市のリードには疑問符がつく。オープンハウス戦の初回、２死１塁の場面、４番にカウント１－２に追い込みながら古市は内角ストレートを投げた。古市が投げたかったのかもしれないが、相手は４番。長打を避けるためには絶対外だろう。米山は大学時代にどこを守っていたか知らないが、あそこはクビを降って外を要求すべきだった。
１番を打つ小柄の谷屋もまたすごい。オープンハウス生田の肩口から入る甘いスライダーを捉え、決勝の先頭打者本塁打を放った。
投手では、強打の積水京葉打線を３点に抑えた佼成－農大卒の渋井がデビューした。エース古市にもう一枚完投能力が加わったのは大きい。
これらの新戦力は、昨年、旭化成ホームズの新人松井、原田、横田らが大活躍したのと匹敵する。東経大時代、ベストナインに輝いたという３年目の寺泉がいまひとつ精彩を欠いているが、投打とも戦力は旭化成ホームズと同じと見た。
85点 オープンハウス 大島は川崎と同等クラス
オープンハウスの新戦力、社会人野球出身の大島投手（27）がいい。京都成章－立命大卒で、立命大ではもっぱら中継ぎだったとか。名門の社会人野球でも活躍している。大和ハウス戦で２回をピシャリと締めた。試合後は「軟式は初めて。緊張した」と語ったが、川崎は「軟式に慣れたら打てるバッターはいない」と大島をべた褒め。
野球は２人一緒に投げられないが、どこが相手でも完璧に抑えられる投手が２人というのは心強い。
80点 スミカ 小澤と齋藤は投打の軸
初陣スミカは、日体大硬式野球部のエース小澤と、京都外大西－日体大４番の齋藤が期待通りの活躍を見せ、決勝Ｔ進出を決めた。
小澤はリバブル戦では緊張したのか球が高めに浮いたところを痛打されたが、ストレートの威力は十分。前試合で肩を痛めたようだが、決勝まで調整してくるか。齋藤は桁違いの力がある。京都外大西の１年のとき、甲子園に出場しているという。予選の成績は７打数５安打、１ホームラン。４四死球。
80点 住友林業 鈴木監督＆捕手の穴を埋める石井健
住友林業には安房高校時代、21世紀枠で甲子園に出場した中大卒の石井健が加入。大学時代も捕手だったようで、仕事と加齢で最近はほとんど欠場している鈴木監督＆捕手のアナを埋めている。
エース石井厚－石井健のバッテリーが誕生した。石井厚の肩は微妙だが、後半戦まで整えてくるか。
80点 エイブル 多彩な投球見せる齋藤投手
エイブルの日大藤沢－桜美林卒の齋藤が期待通りの活躍を見せた。スライダー、カーブ、フォークも投げる。MAXは140キロ出たときもあったという。伊藤忠ハウジング戦では初回に５連打を浴びたが、あとは抑えた。
80点 旭化成ホームズ 山本監督の期待大きい篠永投手
旭化成ホームズ山本監督が今野の後継者に指名した篠永はほろ苦デビュー。初戦の住友不動産販売戦で3回まで被安打4、四死球3、失点4で降板。3回とも先頭打者を四死球と内野安打で出塁させたように制球を欠いた。
総合地所戦では４回をノーヒット・ノーラン。次に登板する試合で結果を残すかどうか。真価が問われる。
75点 オークラヤ住宅 長身から投げる川上の直球は魅力
オークラヤ住宅には、身長185センチの細身の川上投手が加入した。我孫子－大東文化大卒で、ダイナミックな投法で投げ下ろすストレートは威力がある。制球には難があるが、走り込みをし下半身を鍛えれば投球フォームは安定するはずで、来季以降に期待したい。
73点 伊藤忠ハウジング 元西鉄立花選手の息子がデビュー
伊藤忠ハウジングには元西鉄の主力打者として活躍し、現在ロッテのコーチを務める立花義家氏の息子、立花がデビュー。「野球はあまり興味なかった。高校まで。空手をやっていました」というように、戦力的には疑問符もつくが、前試合で初打点を挙げた。マスクもよく、チームのマスコット的存在。
73点 積水ハウス 横内投手は変化球が武器
積水ハウスには堀田監督期待の創価大卒の横内投手が加入した。ミサワホーム東京のエース古市の１年後輩。投げているのを少ししか見ていないが、変化球投手と見た。切れのいいスライダーが武器だろう。球威がいまひとつだった。
