プレート前のえぐれている穴を埋める三井不動産レジデンシャル佐藤投手
この日、ケンコーポ小笠原はいつになくコントロールを乱した。小笠原が1試合に出す四死球は1個か2個だが、この日は3個も出しだ。
小笠原は「条件はみんな同じ」と多くは語らなかったが、記者は小笠原がコントロールを乱したのは明らかにマウンドのせいだと思った。マウンドの高さはほとんどまっ平に見えた。プレートの前の土も深くえぐれており、深さは足首ほどもあった。
言うまでもないことだが、投手は打者より高い位置から投げ下ろすからスピードが加わり打者に威圧感を与えることができる。野球場によって有利不利が生じないよう野球規則ではマウンドの高さは10インチ(25.4センチ)と定められている。
この高さが普段と異なるまっ平になったらどうなるか。普通の投手はまず狙ったところに球を投げることはできないはずだ。
小笠原と対照的に三井レジの下手投げの佐藤は「僕はマウンドが低いほうが投げやすい」と歓迎したが、果たしてどうか。3回まで5個の四死球を出した。隣で行なわれた青山メイン-タイセイの試合でも青山メイン小松崎は4回に出した2個の四球が命取りとなり、タイセイ貞池も3回まで4個の四死球を出した。
野球は秒、センチの差が明暗をわけるスポーツだ。25センチの高さがあるはずのマウンドがまっ平で投手がまともな球を投げられるはずがないではないか。球場関係者は選手が最高のパフォーマンスを発揮できるようグラウンド状態にももっと気を配ってほしい。
タイセイ貞池投手