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2016/06/02(木) 00:00

エイブル初優勝 坂木が口火、松井が決勝打 継投も決まる 旭化成 拙守・拙攻たたる

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  1 2 3 4     合 計
旭化成ホームズ          
エイブル          

(時間切れ)

旭化成ホームズ 拙守・拙攻の連続 8四死球選びながら3得点

 ドームに奇跡が起きた。全社員の3分の1に当たる約1,300人もの大観衆を送り込んだエイブルに「神風」(平田竜史社長)が吹いた。切り込み隊 長・坂木が勝利を呼び寄せる口火を切り、相手の主砲と同姓の松井が決勝打を放った。斎藤-田口の幼馴染コンビの継投が決まった。堀内監督が宙を舞った。ナ インは美酒に酔った。

 この10年間の勝敗が71勝3敗、勝率.959の無敵の王者・旭化成ホームズは3連覇を逸した。拙守・拙攻の連続 で、4回まで8個の四死球を選びながら、しかも2度の無死満塁の好機をつくりながら、奪った得点は3点のみ。山本監督が不在のため代理監督を務めた北寒寺 は「これが力」とうなだれ、今野も「こんなの初めて」と悔しさをにじませた。育ての親・平居正仁氏が応援に駆け付けたが、〝御前試合〟は屈辱的な敗戦と なった。

 初回に1点先制され、いやなムードが漂いはじめたチームにエイブル先頭打者の坂木が反撃の口火を切った。その裏、いきなり左翼前 安打を放つと、2番荒川弟が粘り四球を選び、3番松井の右翼飛で坂木は3塁を陥れた。つられて1塁を飛び出した荒川弟は1、2塁間に挟まれ2死。その直 後、荒川兄が左翼前に運び弟のミスを取り戻し同点。

  3回、無死満塁のピンチをしのいだエイブルはその裏、この回先頭の坂木が右翼飛エラーで 出塁すると、続く荒川弟のサードゴロエラーで好機をつくると、松井が左翼越え2塁打を放ち1点勝ち越し。さらに相手の2つの失策と5番海野の内野ゴロ、7 番斎藤の内野安打などでこの回4点を奪った。

 先発の斎藤は1回に死球から1失点すると、3回、突如「斎藤病」(田口)を発症し連続四死球を 与えると、ここで田口が登板。いきなり四球から満塁のピンチを迎えたが後続を断ち切った。さらに4回、「斎藤病がうつった」田口は2失点してなおも無死満 塁のピンチを2つのセカンドゴロと外野飛に討ち取った。

 旭化成は拙守・拙攻が全て。初回、先頭の橋本が死球で出塁し、2盗、3盗を決め、続 く原田の投手内野安打で先制するところまではいかにも王者らしい攻めを見せたが、3回の3連続四死球の満塁の好機に3番北寒寺が内野フライ、4番松井は三 振。ここで致命的なミスがでた。3塁走者の木下が離塁し三本間に挟まれスリーアウト。(記者は観客席で取材していたため何が起きたのかわからなかったが、 松井の三振を四球と判断したようだ。旭化成関係者は「審判がカウントを間違えた」と考えたようだが、判定は覆らなかったようだ)

 四回には、この回先頭の5番久保田が四球を選び、続く佐藤が2塁打して1点を返し、その後の3連続四死球で押し出しの1点を追加。しかし、そのあとは凡退し、時間切れの敗戦が決まった。

  今野は3回までに5安打を許し5失点。自責点は1のみだった。データはないが、オープンハウス戦でサドンデスとなり今野が打たれて敗れた試合はあるが、サ ドンデスは勝敗に関係ないので、今野はこの10年間で敗戦投手には一度もなったことがない。通算成績は40勝0敗くらいではないか。今回初めて敗戦投手に なった。

スコアシート20160602101309.pdf

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同点のホームを踏んだ坂木(背番号51)を迎えるエイブルベンチ

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坂木(右は荒川弟)と松井

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田口(左)と斎藤

〇堀内監督 4月からしっかり練習を積み重ねてきた。今季は全ての試合で采配を揮った。大応援のお陰

〇坂木 1点取られたので何とかヒットを打とうと打席に入った。打ったのは外のストレート

〇松井 打ったのはスライダー。最高の気分。相手の主砲も松井? それじゃ僕が勝ったんですね

〇田口 斎藤とは幼馴染でライバル同士。相模原の中学時代は〝東の斎藤、西の田口〟と呼ばれた。四死球? あれは「斎藤病」がうつった

〇斎藤 うーん、どうしても指のかかりがおかしくなる

〇平田竜史社長 奇跡が起きた。神風が吹きましたね(試合後の祝勝会では「皆さんが会社を一つにし、勇気と希望と自信を与えてくれた」と最高の賛辞を贈った。V旅行も約束した)

●山本監督 試合を見ていないが相当のショック。一から出直し。うちらしいチームづくりをやり直す。肝に銘じる(この日は4月に支店長に昇格してから初めての大事な研修で欠場)

●北寒寺監督代理 これが力。いい経験をさせてもらった

●今野 これほどひどい試合、記憶にない

●佐藤 やっぱりベンチに采配を揮う人が必要(と北寒寺に語り掛けていた)

●杉本 久しぶりにたくさんミスが出た(堀井監督時代の主砲。たしか1試合3発を放った)

●堀井氏 情けない(初代監督。自らの監督時代は今日のようなシーンはたびたびあった)

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左から旭化成ホームズ今野、平居氏、北寒寺

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〝なんだか、20年くらい前の俺らの時代に逆戻りしたようだ〟堀井氏(左)と杉本

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荒川兄弟のご家族(左から弟のお姉さんだったか、兄の奥さん、弟の奥さん、お母さん、お父さん、近所の二人がお世話になった方。この方は「わたしが飯を食わせていた」とおっしゃった。荒川家は山の手でないことがわかった。自慢だが、1300人もの中から荒川兄弟のご家族を探し出す記者の取材力も相当なものだ)

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試合後の祝勝会(中央が平田社長。祝勝会はナイン、マネージャーがほぼ全員揃い、24時近くまで及んだ。記者も生ビールを3杯いただいた。とてもおいしかった)

 

 

 

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