大野を胴上げするミサワナイン
三井不動産レジデンシャルリース(75) 0-2 ミサワホーム(74)
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 合 計 | |||
ミサワホーム | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | |||
三井不動産レジデンシャルリース | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
54歳ミサワ大野が、RBAの最年長勝利投手記録52歳を20年ぶりくらいに更新する大記録を2安打完封のおまけつきで達成した。ナインは試合後、大野を胴 上げ。記者は身も心も震えた。新婚1カ月の三井リースのエース佐藤は初回に奥さんじゃなくてミサワの打者に一発を食らい目が覚めたのか、2回以降はほぼ完 ぺきに抑えたが、大記録をアシストした。佐藤も立派。元ヤクルトの高橋は仕事で欠場。
ミサワは初回、1死から須賀が敵失で出塁、続く川口が2ランを放ち先制。その後は立ち直った相手・佐藤投手を打ちあぐね無得点に終わった。川口は2打席、3打席とも2塁打を放ち、チーム5本のうち3本の安打を放った。
大野は2安打5奪三振。与四死球は2のみだった。
三井レジリースは惜敗。新婚1カ月のエース佐藤はいきなり2ランを浴びたが、その後はいつも通りのピッチングを見せたが、味方の援護がなかった。
ミサワ 大野
〇塩島監督 大野の好投に尽きる。負けるときは力んで自滅するケースが多かったが、今日は最後まで落ち着いて投げた
〇大野 冥途の土産(喜びを爆発させていた。記者は〝鉄人〟と称し、大野を声援してきただけにわがことのようにうれしい。最後は怖くて見ていられなかった。懇親の力を込めて3-2からストレートを投げた時は、大野はまだ若いと感心、敬服もした)
〇川口 この近く(三郷)出身です。野球は高校まで
●佐藤 結婚したのは5月の下旬。相手の3番はすごい(佐藤もすごい。奥さんに逃げられないよう野球もがんばれ)
ミサワ 川口
◇ ◆ ◇
54歳の鉄人大野がついにやった。最年長勝利投手記録の樹立だ。許した安打はわずか2安打だった。これまでの記録は第11回大会に関東菱重興産(現菱重ファシリティー&プロパティーズ)の藤原投手が記録した52歳。実に17年ぶりの記録更新だ。
これまでの道のりは平たんではなかった。勤務地は高崎・前橋。仕事の都合で出場できるのは限られ、むしろ欠場する試合のほうが多かった。それでも投げるときは全力投球。武器のストレートは並みの投手を上回った。
しかし、守備と打力がいま一つのチーム事情もあり、なかなか勝利投手にはなれなかった。力みから自滅する試合もあった。
この日は、対戦相手に恵まれた運もあるが、立派というほかない。あと一人の7回2死、ボールカウント3-2からストレートを投げ、2安打目を許したのが、大野の性格を現している。スライダーを投げる場面だ。
記者の「〝勝って〟予想」では、三井レジリース「佐藤は新婚ボケで投げられる状態でないとみた」と半分本気で書いたが、佐藤もよく投げた。前人未到の大記録達成にふさわしい投球を見せた佐藤にも拍手喝采だ。
この記録を抜く投手は果たして出るか。水曜ブロックでは先日、49歳のナイス芦沢が勝利投手になった。
三井れじリース 佐藤