RBA OFFICIAL
 
2016/06/20(月) 00:00

ちょっと休憩 あの大きな尻に敷かれたコインの運命は果たして

IMG_6291.jpg
地所リアル榊監督(監督、申し訳ありません。あの女性のお尻がどれだけ大きかったかをわかりやすく読者の皆さんに伝えるために写真を使わせていただきました。他意はございません)


 ここでちょっと休憩。昨日(19日)、野球の取材を終え、都営新宿線岩本町駅から新宿駅に向かった。18時前だ。車内はみんな座れるほどで、疲れ果てていた記者も座り、本を読みだした。小川町駅で隣に座っていた夫婦連れと思われるおじいさんが降りた。気が付くと、隣のシートにコインが転がっていた。よく見ると500円玉が一つと100円玉が3~4個、10円玉も数個あった。

 〝おじいさん、お金、落としましたよ〟と呼び掛けようと思ったが、すでにその客の姿はホームになかった。隣の駅に着いたら、ホームの駅員に届けようと思ったが、最近の地下鉄のホームには合理化のためかほとんど立つ人はいない。

 記者だけでなく、周りの対面の人たちも空いた座席にコインが落ちているのをみんな知っていそうだった。チラリチラリ記者を見る。そのときの記者の風体は三郷の河川敷の砂にまみれ、頭の毛はぼさぼさ、シャツはよれよれ。どう見てもいつものような紳士には見えなかったはずだ。乗客は、記者がポケットに入れるのを監視していたに違いない。もしそうしたら、大声で〝ドロボー〟とか〝痴漢!〟などと叫ばれるのではないかと恐怖を覚えた記者は、取りあえずそのままにして、新宿に着いたら駅員に届けようと覚悟を決めた。

 ところがだ。ここで事件が起きた。一瞬の出来事だった。市ヶ谷駅だった。

 どかどかと乗客が乗ってきた。コインが落ちている席のその隣に、若い、歳にして20歳くらいのとても美人とは呼べない太り気味の、とはいえ地所リアル榊監督と比べればほっそりした女性が、ソフトクリームをはしたなく舐めながら座った。するとその女性は、孫の手よりも猫の手よりも速い、まるで飢えたサルよろしく、そのコインを大きな尻(スカート姿だったのでどれだけ大きいかは判然としなかったが)の中、正確にはスカートの中にたくし込んだ。

 コインが消えた隣の席には中年の男性が当然のことながら座った。男性が隠れ蓑になって記者の視界から女性が消えた。

 後悔先に立たず。ドロボー呼ばわりされるのにひるんで何もしなかった罪悪感が襲ってきた。もうだめだ。あのコインのことが頭から離れなくなった。スカートにたくし込まれたコインはどうなるのか。尻に敷かれたコインは火照って爆発寸前状態になったはずだ。尻から解放されたら駅員に届くのか、それともまたソフトクリーム代として、あるいはまたネコの餌代か、化け物に変身する化粧代に消えるのか…こんなことを考えだしたら、新宿で飲んだ酒の味もかみさんの声も全然耳に入らなくなった。

 ために、野球の記事を書くのに3時間は遅れた。かみさんにこのことを話したら、「ほっとけばいいのよ。馬鹿ね。あなたのことはみんなわかるんだから」と一蹴された。こんなコインの話、誰かが小説に書いていた。誰だっけ。

 ものはついでだ。新宿の京王デパートには最近、喫煙室ができた。結構なことだ。帰りのエレベータは大声で「下に参ります」と叫んだ。いくら年寄りだってそんなことくらいわかっている。声に驚いて心臓麻痺を起こしたらどうしてくれる。

 その点、隣の小田急デパートは、いまでもそう呼ぶのかどうか知らないが、エレベータガールがいる。中にはとびっきりの美人もいて気持ちのいいものだが、まるでオウムのようにテープの巻き起こしのように感情を殺した冷たい慇懃無礼そのものの声もある。

IMG_6266.jpg
東建の女性応援団(申し訳ございません。ありきたりの陳腐な〝美女と野獣〟などというつもりで榊監督と並べたのではなく、記事中の女性とは真逆の絶対にあのようなはしたない行為はしないであろうという意味において使用させていただきました)

 

 

 

 

ログイン

アカウントでログイン

ユーザ名 *
パスワード *
自動ログイン