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2018/05/24(木) 14:56

「菊池から打った! ポラスのサファテだ」 高屋が怪気炎 100キロ菊地は「基本は肉」

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〝俺が菊池雄星からヒットを打った〟ポラス高屋だ

 「僕は秋田の高校3年生、花巻東の136キロの菊池雄星が1年生のときの練習試合。ぼくはショート。左打者の僕に菊池は渾身の力を込めてインハイに投げてきた。夢中になって振ったら、バットの先っぽに当たってライト前に飛んだ。試合は6-4で勝った」「野球は実力。これから這い上がる」「今でも遠投で110m投げられる。ポラスで1番」「毎朝10キロ走り、30球投げている。ポラスのサファテになる」

 記者が摘んできた大好きな可憐なドクダミのえも言えぬ香りに「臭っ」と顔をしかめ、記者が大嫌いなニンニクの悪臭が芬々するギョーザやら無国籍の鍋物をどっさり皿に盛って勧めながら、右隣に座ったポラスの高屋(28)が口角泡を飛ばし、周囲の料理が汚染されるのを一切構わず喋り捲った。

 左隣には、「サンズイ」ではない「土へん」の100キロの巨漢菊地(32)が座った。その菊地は「僕は好き嫌いが激しい。基本は肉(身体が肉ではないか)。サバもイワシも、ひかりものがダメ。イカ、サザエ、ハマグリ、ホタテは大丈夫。とにかく食って磯の香りがするものがダメ」と、自慢げに話した。

 記者は〝美し国〟三重県出身だ。もちろん魚が大好き。イカ、サザエ、ハマグリ、ホタテ(ホタテは三重では食べなかった)などは磯の香そのものだ。

 ひっきょう、とどのつまり、トドのような体つきの菊地に味覚はないのだろうと得心した。

 ところが、空気は一変する。「磯の香りがダメ」と言った矢先、舌の根が乾かぬうちに、この店をよく知っているらしい山田が注文した豊後サバの姿造りに、菊地はいきなり飛びつき「これはいける」と豚のように貪り食ったではないか。

 対面の野村監督はと言えば、「俺は下戸、下戸」とまるでカエルのように自慢にもならないことを披瀝し、はす向かいの賞味期限すれすれの主砲清水は「あいつは俺と勝負するのを避けた」と、清水なんぞ全く分からないはずの、ただただコントロールが悪かっただけのパナソニックの新人投手を自らとともに過大評価した。

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ポラスの〝勝利の宴〟

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高屋の脛(左)と記者の手との違い(中指は2関節くらい長い)

◇       ◆     ◇

 記者と言えば、酒を飲むのと高屋の与太話をメモるのに必死で、料理にはたいして箸を付けなかった。帰り際に確認したのだが、目の前のニンニクはほとんど空になっていた。高屋が食ったに違いない。それとも〝ニン肉〟の菊地か。

 それより驚いたのは宴もたけなわ、最高に盛り上がっているとき、だしぬけに店内の明かりが消えたことだ。停電ではなかった。すぐ大音声が始まった。それは単なる客にもう一杯酒を飲ませるための居酒屋の子供だましの演出だと気が付いた。それでも、ひょっとしたら〝ここは上野だから秋葉原と一緒のメイドパブの幕開けではないか〟と不安より怖いもの見たさの、興味津々のスケベ心のとときめきが年甲斐もなく勝った。結局、そんなことはなかったのだが。

 家に帰ったのは夜中。この日も西武は惨敗した。無性に腹が立つと同時にやけ(自棄)に腹が減ってカップラーメンを啜った。

 翌朝、西武が負けた怒りと、二日酔いの不快感がこみ上げてくるのを、なんとかイオン水でもボルヴィックでもなければ、かといって東京都の水道水よりおいしいはずのベッドボトルの水で再び胃に戻し、頭をすっきりさせて考えた。

 高屋さんよ、記者は中学生からスコアラーだ。菊池は左だ。あなたも左。インハイのボールがバットの先っぽに当たるということは、ボールが怖くて逃げたための、ただただラッキーなヒットではなかったか。尻もちもついたはずだ。敵と味方の哄笑も届いたはずだ。

 でなければ、とっくにポラスの主役の座を清水から奪っているはずだ。

 菊地も菊地だ。「磯の香りがダメ」とは笑わせるではないか。今度、まぐれで打ったらおだててやろう。きっと越谷市の袋山にでも上るのではないか。ガハハハハッ。(断っておくが、菊地は本業はすばらいし。別掲の記事参照)

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菊地

◇       ◆     ◇

 この記事は、先日行われたポラス-パナソニックのオープン戦後のポラスの勝利の宴に参加して書いたものです。もちろん今は頭脳明晰、冴えにさえわたっていますが、当時の雰囲気を多少なりとも伝えるために、ミミズのようにのたうったメモをそのまま引き写しました。

 〝パナのオコエ〟藤代の愛は成就したのかどうかも含め、試合の詳報は後ほど紹介します。

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〝熱中サバ〟は病気のようで代わりに出された豊後サバ

体重90キロ ポラス菊地は販売絶好調「竹ノ塚」(全46棟)の販売センター長(2016/7/7

 

 

 

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